シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?

いわゆる「素材感を大切にしている」という話とも、すこし違うような。


無造作に壁紙が引きはがされた、剥き出しのコンクリート。

木目も色も異なる、不揃いのフローリング。

いわゆる“ラフな仕上げ”というお洒落なニュアンスを片足分ほど飛び越えた、すこし武骨な姿です。暮らしやすそうな環境でありながら、そこかしこに漂わせるのは、どこか“挑戦的”な気配。

東京コミュ+」の場合、運営側が完璧なパッケージングをして提供するのではなく、あえて荒削りのまま、住まい手たちがそれぞれの価値観の中からアイディアを書き加えて作り上げていく。そんな巧みな工夫を織り込んだ姿を意図して作られているのではないかと思います。

ともすれば、7人という人数にしては広すぎる屋上デッキ(2019年8月追記 屋上設備はシェアハウスに入居している方だけでなく、3-4階の入居者さんも利用されています)。

これもまた、挑戦状の一つなのかも。


駅を出て歩いていると、ほどなく小さな商店街の真ん中あたりに、単にマンションと呼ぶにはどこか複合感のある佇まいのビルが見えてきます。

シェアハウスは5F。ちなみにビル全体をシェアハウスと同じ運営事業者さんが管理しているそうで、3-4Fは一般賃貸のマンションとして、1-2Fは店舗に貸し出しているそうです。

店舗、共同住宅、シェアハウスを別々のものとして捉えるのではなく、ほどよくブレンドして相互作用があるような形に持っていければというようなことも念頭に置いての運営だとか。

確かに、どんなテナントが入るのかによって建物の表情も一変するかもしれませんね。

さて、期待を膨らませながら早速5Fへ向かいます。

入り口はアプローチの奥にあるグレー部分。ここから3Fより上のフロアへ行くことができます。

そして上階への移動手段は、階段かエレベーター。

迷うことも無く、右手にある「▲」のボタンをポチリ。

正面にあるポストは3-4Fの入居者用。シェアハウスのポストは5Fに別途用意されています。(2019年8月追記 現在、ポストは1階に移設されています。)


チンと軽快な稼動音を鳴らすエレベーター。

ドアが開かれたすぐ先に、住まいの顔である正面玄関が出迎えてくれます。

後ほどご紹介しますが、玄関ドアの隣にある階段を上ると、屋上デッキに出ることができます。

その階段脇には集合ポストが設置され、大きな荷物用の宅配ボックスが今か今かと出番を待ち構えています。

ドアの脇には、カメラ付きのインターホンも設置。

玄関ドアの鍵はダイヤル式のカードキー。

ハンドルをグイッと引いて、早速ドアを開けてみます。


内部をのぞきこむと、裸電球の柔らかい光と靴箱の無垢材の組み合わせが印象的なシンプルな空間。

玄関を入って、右手の方向にリビングがあります。

木目がハッキリとした靴箱は住まいの間取りに沿って仕立てられています。

靴箱は目隠しもなくオープン。

日々の整理整頓をわりと求められるタイプかと思いますが、すくなくとも空の状態では据え置きのモノよりこちらの方が洗練された雰囲気を感じます。

ちなみに、あらかじめ各段に部屋番号の目印が貼られています。

上段は高い位置にあり、容易に出し入れするのはちょっと難しいかも。指定された位置を身長に合わせて融通しあうか、ちょっとした脚立の用意が必要になるかもしれません。

そんなノッポな靴箱さんから視線を外し、続いてリビング。


リビングは過度な装飾を廃し、必要なものだけをシンプルに配した空間。

実際にその場に立つと、どこからともなく漂うアジアンな面影。よく見れば、おそらくはフローリングに使われた不揃いの床材によるものかと。

東南アジアから持ち込まれたという、これらの床材。木目だけでなく、黄、茶、だいだいと、色あいもそれぞれ、かなり異なります。他の装飾をグッと抑えていることもあり際立って見えますが、だからと言ってチグハグというほどでもない独特な印象です。

また、縦に広がる長方形の間取りで、そのまま専有部が並ぶ奥の廊下とはひとつなぎの設計。

リビング自体は広大というわけではないですが、見通しの良い開放感を持っています。

日当たりも良く、奥の掃き出し窓には太陽の陽射しがたっぷり注ぎます。

外が明るい時間帯は、照明を点けずとも室内もけっこう明るそうです。

共用のTVはロースタイル。

まわりのチェアとは高さがやや異なり、ゆっくり映画やスポーツを楽しみたい時は場所を少し移動する必要があるかもしれません。

剥き出しの天井からは、キラキラと輝くシャンデリアが下がっています。

「ごつい」と「優雅」はミスマッチと思いきや、意外にも洗練された味わいある雰囲気かと。

左手にあるのはCassina(カッシーナ)のソファ。

ラフな空間の中には、事業者さんが品質にこだわってセレクトしたインテリアが随所に散りばめられています。

正面の掃き出し窓から、ベランダに出ることができます。

窓辺に置かれた正体不明の白い箱。

空気清浄機かと思いきや、なんと自動植物成長促進マシーン(勝手に命名しています)とのことで、中央の穴から芽が出てくるそう。

ま、ある意味、天然の空気清浄機と言えるかもしれませんね。たっぷりの陽射しを浴びて隣のグリーンに負けないほど成長した姿を早く見せて欲しいものです。


ベランダには、人数分のアルミチェアが置かれています。

見晴らしも良く、ワンフロア上にある屋上デッキとは違って、普段使いのしやすいテラスといったところ。

トーストやスクランブルエッグといった簡単な朝食でも、ここで食べれば実に優雅でゆったりとした時間を過ごせそうです。

なお、ブラインドされた窓の部屋は501号室です。

続いてキッチンへ。


リビングから見るとこんな感じで左手にキッチンが見えます。

そして、その行く手を守るのは2匹の番犬。

まあ番犬とは言ってみたものの、「パピー」と呼ばれる愛らしい名前の子犬のオブジェです。

良い感じで跨れそうな雰囲気もありますが、子供ならいざ知らず、オトナの方が乗るには危なっかしいのでご注意を。


キッチンは、ステンレス製のシンプルな佇まい。

素材的にハードな印象を持ってしまいますが、角張っていない丸みを帯びた細身のフォルムが、まわりを囲む無垢材と相性良く、柔らかい空間に仕上がっています。

シンクは幅広で、水きり用の網が掛かっています。

IHコンロは2口。

作業台ともほぼフラット。後片付けもしやすそうです。

コンロ下の収納スペースがこちら。

ここには鍋やフライパンなどの調理器具が置かれています。

天板の縁には釘が打ち込まれていて、キッチンアイテムを引っ掛けることが出来ます。

ハサミやピーラーあたりを手に取る際は、少々ご注意を。

リビングから見ると柱のように見えた立体の裏側は、実は収納になっています。

こちらも各部屋ごとに1段ずつ、割り当てのスペースが決まっています。位置的に調味料や常温管理のできる食品を保管する使い方になるかと思います。

靴箱と同じく一番上の棚は比較的、高い位置にあり、届かない方は工夫が必要になるかもしれません。

ふとそのまま見上げた、たれさがる丸い裸電球の先。

リビングと同じく繕われていない天井からは、飛び出した管もそのままの状態。

キッチンには大型の冷蔵庫が2台あります。

その脇の廊下の先に、水まわりの設備と専有部が並んでいます。


リビング側から見た廊下はこんな感じ。

左手前の部屋が女性専用の水まわり設備で、その隣の部屋が男性専用、他のドアは専有部となっています。

こちらの洗面室は女性専用のもの。

白を基調とした空間で無駄な飾り気が無い分、清潔感に溢れた雰囲気。

洗濯機脇のドアが脱衣室でその奥にシャワールームがあります。右手のドアはトイレです。

洗面台の受け皿はボウルタイプ。

天板の上をわりと広く使えそうに見えます。

洗面道具や化粧品も一時的に置けそうですし、女性にとってはユニット系のシンクタイプより便利なのかもしれませんね。

何よりデザインがお洒落。


トイレはオーソドックスなタイプ。

もちろん、ウォシュレット付きです。


脱衣室には棚が設置されていて、シャンプーなどのバスアイテムを収納することができます。

右手がシャワールームです。

こちらも部屋ごとに仕切られています。

使い終わったバスアイテムを収納する際は、しっかり拭いて水気がないよう配慮したいところです。

シャワールームもシンプル。

基本的には、男子専用の水まわり設備も同じようなレイアウトとなっています。

さて、続いては専有部を見てまわります。


握りやすそうなL字のドアハンドルと、ルームサイン。

ガチャリと開けて、まずは501号室から足を踏み入れてみます。

この部屋は7室の中でも一番広い、9畳の間取り。

テイストはリビングと同じ。シンプルですが白ベースの空間と不揃いの床材が、独特の雰囲気を作っています。

2面採光で、掃き出し窓の外は共用のベランダです。

南向きということもあって、日当たりは一番良いかもしれません。

天井は鉄骨部分が露わになるほど高さを上げていて、縦の奥行きも十分に確保されています。

鉄骨は白ではなく濃い赤茶で塗装。壁と天井を紡ぐ一本のラインは、柔らかな色あいが多い中でちょうど良いアクセントになっています。

デスクとイームズのチェアは備え付け。

窓からは、東京のシンボルタワー・スカイツリーにお目にかかれます。

スカイツリーは“青”と、“江戸紫&金”の照明を一日ごとに交互に灯すんだそう。

前者は心意気の“粋”、後者は日本的美意識の“雅”を表しているんだとか。


503号室ではド定番・カリモクのチェアが存在感を放っています。

それぞれの専有部には、事業者さんがセレクトした椅子が置かれています。

専有部の間取りはほぼ似たような作りですし、好みのチェアであるかどうかが部屋選びを決めることもあるかもしれませんね。

内覧の際は、ぜひ一度座り心地を確かめてみては。

ベッド下は収納となっています。

備え付けの収納はこれ以外、特に無く、入居する際は自身で用意する必要がありそうです。


504号室はコンクリートの柱が剥き出しの空間。

幅広の開口がユニークです。

ベッドのマットレスは、外資系高級ホテルでも使われているイタリアの高級品。

その名も「DREAM MASTER」。

ぐっすり眠れそうです。


505号室は少しレベルアップ。壁の2面がコンクリートの躯体そのままになっています。

工事の際に書かれたであろう、建築用語もそのまま。

いわゆるデザイナーズ・マンションに空目しなくもないですが、リノベですからね。このラフ感を楽しめるかどうかという点で、少し人を選ぶかもしれません。

部屋のコーディネートの腕に覚えがある方は、けっこう心をくすぐられる感じではないでしょうか。

天井からはポールが吊るされていて、ハンガーなどで衣類を掛けることができます。

窓からの眺め。わりと開けた風景が広がっています。

なお、一応外はベランダですが使用不可とのことです。


続く507号室は、今まで見た中のどれよりも粗く仕上げられた、オンリーワンの空間。

もちろん「あえて」ということですが、はがれ切れていない壁紙など、かなり大胆です。

完全に上級編ですが、「これはっ…!」となる猛者、出てきて欲しいです。

ある意味ここでしか出せない、アーティスティックで個性的な部屋作りを実現できるかもしれません。

この思い切った感じ、個人的にも嫌いじゃないです。


こちらは冒頭でも少し紹介した、屋上フロア。

ぐるりと見渡す180°以上のパノラマは、それだけでスカッとします。

全7室に対して、この広さの屋上スペース。とても贅沢なものだと思います。

なお、グレーのモルタル部分であれば火を使ったBBQもOKだそう。

近隣にはここ以上に高い建物はなく、まあ最低限の節度はありますが、自由度はかなり高いような気がします。

スカイツリーに見守られながら、屋上での楽しみ方を工夫する。

人によっては、住まいのベストプレイスに成り得るポテンシャルを持っていそうです。


建物の裏手にある駐輪場。

3台までですが、自転車を無料で置くことができます。


シェアハウスの最寄駅は、各線・西日暮里駅

20分で新宿駅、13分で東京駅に乗り換え無しで行けます。

羽田空港成田空港へは1時間を大幅に切る約45分でアクセス可能なので、海外によく行かれる方にはとても便利な立地。

他にも利用できる路線は多く、JR山手線京浜東北線東京メトロ千代田線日暮里・舎人ライナーなど、多くの方の期待に応えてくれそうです。

家の眼前は商店街ですし、徒歩1分のところにはスーパーが2店舗営業しているなど、比較的暮らしやすい環境。

また、静かで心落ち着く西日暮里公園が駅前に、少し足を伸ばせば下町の風情が香る「谷中銀座商店街」など、渋好みな方なら街歩きの楽しみもまずまず。


運営管理は「R-mix」さんです。

数多くの女性専用物件を手がけてきた実績のある「株式会社Rバンク」さんが運営母体で、このシリーズとしては今回が2件目となります。R-Mixでは、男性も入居可能な点がひとつのポイントと言えそうです。

各所で粗い仕上げの見せ方をしていますが、豊富な運営経験を踏まえて暮らしやすい住まいづくりを目指したとのこと。いつもながら、細部まで随分と凝りに凝っているのが素敵だと思います。

あえてラフに仕上げた空間は、入居者自身でその数パーセントの余白を埋めることによって愛着も沸くでしょうし、何よりも楽しんで暮らすことができる、そんな意図も含んでいるような気がします。

日々、ワクワクして暮らしたい方はコチラからお問い合わせを。


見え隠れするくらいの分かりづらいところまで凝っている趣向が、どこか日本的な「粋」っぷりを感じる今回の住まい。

どこか下町にも似合う“らしさ”があるような気がします。

(ソン)

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