シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
妙蓮寺の環境も、実は大事なポイント。
「子供が幼稚園くらいのときはね、友達が10人くらい集まって、鬼ごっこしたりかくれんぼしたりしてねぇ」
築25年。今や働き盛りとなった娘さん・息子さんが生まれ育ったのは、ご主人と建築士さんがじっくりと材から選んだこだわりの家。オーナーさんにとって、思い出の詰まったこの家を離れることは、とても大きな決断だったのだと思います。
だからこそ、シェアハウスを始めると決めたときも、そして工事が始まってからも、悩みや迷いがたくさんあったと言います。
家族で使っていた空間や家具の中に上手く溶けこむように、でも新しさも加えられるように。壁紙、テキスタイル、棚に置いておくカップひとつまで、なかなか気軽には決められなかったそうです。
「house ゆるり」 は、いわゆる"シェアハウスとして生まれ変わった"というケースとは、ちょっぴり違うように感じます。おそらく、少しだけニュアンスが変化した家を"住み継ぐ"気持ちに近いのでしょう。
この家には、今もどこか家族的な緩やな空気感がゆったりと漂っています。この、暮らしの記憶の肌触りのようなものを大切にしてくれる方にこそ、ぜひ出会ってもらいたいと思います。
車通りの多い道路をまっすぐ進み、住宅の並びの中にふと目を引く純和風の建物。
通りに面した塀の開口部分に構えられていた大きな木製の門扉は、傷みも見られたため改装時に撤去してしまったとか。今後、あらたに金属製のものを導入する予定だそうです。
カメラ付きのインターホンは門の左手、小さなドアの隣に。
他にも玄関まわりの照明が人感センサータイプになっていたりと、女性向けということで防犯面に配慮した設備構成になっている気がします。
門をくぐり、間近に立って建物をながめてみます。
旅館のような情緒ある佇まい。道路からたっぷりセットバックされたアプローチも、非日常感を演出にひと役かっているような。
ちなみに、右手の空間は駐輪スペース。乗用車も1台までなら停めることができます。
上品なルーバー状の玄関扉は引き戸のタイプ。
昼間はミラーのように反射して、外から中が見えないようになっています。
それでは、さっそくガラガラと扉を開けて、中へお邪魔します。
思わず背筋が伸びる、凛とした空気感の玄関。
掛け軸や中国製の香炉が雰囲気を盛り立てます。
ずっと見ていると不思議なポーズにも見えてきますが。ちょっとエキゾチック。
香炉が乗っているのが、ひとりで1段分使用できる靴箱です。
実は靴箱の他にも、共用部には入居者さんが使用できる収納があります。でも、やはり靴は玄関に近い収納にしまっておくのが便利そう。
上がり框(カマチ)もしっかりとした木材。
空間の限られた現代の住宅事情のなかでも、こうして玄関を「家の顔」としてしっかり作る日本の風習は、やはり素敵ではないでしょうか。
玄関を入って廊下を右手に進むと、突き当りに現れるのが階段裏を利用した収納スペース。
奥行きがあり、季節モノの暖房器具などを置いておくのに良さそうです。あるいは他の入居者さんと相談して、靴を収納するのもアリかも。
階段を挟んで反対側の扉も収納。
人数を考えても、なかなか贅沢な容量ではないでしょうか。
それでは土壁のザラリとした感触を楽しみながら、階段を上って2階へ。
階段のすぐ目の前にあるリビングは、太陽光が燦々と入るあたたかな空間。純和風の外観から想像していた内装とは、なかなかのギャップです。
角が全てガラス窓になっていて、落ち着いた配色ながら開放感もあります。
くるりと振り返ると、壁一面に本棚が…ではなく、本棚柄のユニークな輸入壁紙。
本物の本棚のように、腰高以上にだけ柄を貼るテクニックもお見事。圧迫感もうまく緩和されています。納品したWALPAの担当さんも初めての貼り方だったそうで、完成までドキドキだったのだとか。
うっすらと入った本の影が、奥行きも感じさせる効果も。
オーナーさんが骨董品店で見つけたという、味わいあるランプとの相性も良し。
本棚の隣のゾーンは、カーペットが敷かれた"ゴロゴロできる"スペース。
オーナーさんは大きなリビングの中に、できるだけ様々なスペースを作りたかったのだそう。各々が好きな場所を選び、思い思いの時間を過ごすことは、どこか家族にも似た自由な居心地につながっていきそうです。
グリーンは近くの花屋さんにイメージを伝え、チョイスしてもらったもの。くねっとしたフォルムに愛嬌があります。
花屋さんもイメージが膨らんだのか、他にもオススメの木を持ってきてくれる予定なのだそう。
棚に並んだ本のラインナップは、オーナーさんの趣味である山の本が中心。
学生時代にワンダーフォーゲル部に属し、最近も休日は娘さんと共に山登りを楽しんでいるのだそうです。山で出会った若い登山者との関わりが、シェアハウスの運営を考えるキッカケのひとつでもあったのだとか。うーん、いい話です。
4シーターのゆったりしたソファの前には、壁掛けのTVと落ち着いた色合いの木の壁。
実はこの壁、オーナーさんのご主人と新築時の建築士さんが、木目を綺麗に揃えることにこだわった思い入れのある壁なのだそうです。
今回の改装でお世話になった設計士さんも、この話を聞いて「男のロマンだ!」と同調していたとか。木目を見ていくと、本当に途切れることなくぐるりと空間を一周してくるから不思議です。
知り合いの画家さんから譲り受けたという風景画も、あらゆるところでアクセントになっています。
フランスの風景を良く描いていた方なのだそうですが、あくまで練習用の作品だとか(!)。
床座、ソファ、テーブルと少しずつ視線の高さが変わるゾーニング。自然にスペースが分けられています。
今後、テーブルはもう少し大きめのものにチェンジする予定なのだそうです。
そして、特徴的なのはやはりこの窓際。
ランプ同様、骨董品屋さんで見つけたカゴに、グリーンを入れてアクセントに。
窓辺にたくさん咲いたハナカンザシは、この物件の入居者さんをイメージしているそうです。
窓辺で遊ぶネコ(の飾り)は、オーナーさんの遊びごころ。
家への愛情と、すこし茶目っ気のあるキャラクターが垣間見えるような。
ご自身が住んでいたころは、本物のネコがいつも日向ぼっこをしていた場所でもあるそうです。ネコと窓際はやはりセットのよう。
ダイニングテーブルの隣からはベランダにも出られます。
ベランダでは物干しも可能。
日当たりが良い場所で、洗濯物はあっという間に乾いてしまいそうです。
のんびりゆったりとしたリビングから、キッチンへ。
ゆったりめの場所が確保されたスペースで、2人ほどなら同時調理もなんとかできそうです(ただし、ぶつかったりしないようにご注意を!)。
多くの注文住宅に見られる特徴ですが、とにかく収納力が抜群。
基本的に上も下も、全て収納。ひとりあたり扉1枚分のスペースが割り当てられていますが、それでもまだまだ余るほどです。
さらに、何かと便利なダブルシンク。
小さい方のシンクはフタ付きで、少し物を置いておいたり、水切りコーナーとしても使えるようになっています。
ガスタイプのコンロはあまり見かけない4口のもの。
さすがに「コンロが足りない!」というシーンに出会うことはないのではないでしょうか。
コンロ下のオーブンも現役続行中。
高性能なオーブンレンジもありますが、ケーキを焼いたりグラタンを作ったりと、調理も様々なバリエーションが楽しめそうです。
共用のお鍋類も基本的なものはひと通り揃っているかと。
コーヒーポットまで用意されていたりと、キッチンの充実ぶりはさすが女性といったところでしょうか。
キッチンからひとつ続きの空間に、ランドリーと洗面台スペースがあります。
朝の忙しい時間帯などは、お湯を沸かすのを待っている間にブローしたりとコンパクトに準備ができそうです。
アイロングッズなどもこのランドリー&洗面スペースに集約されていて、いわば家事コーナーといったところ。
現在(2013年3月)、洗濯機の上にはポールが渡され、室内干しもできるようになっています。
引き戸から廊下に出ると、階段を上がった廊下部分に出る回遊性のあるつくり。
木製ドアの先はトイレになっています。
しっかりめの洗面台が付いているのも、女性にとっては嬉しいポイント。
それでは階段を下り、1階の水まわりを見ていきます。
廊下の中程に位置する水まわりは、トイレ・パウダールーム・脱衣室を兼ねた広い空間。
大きな鏡の前に座り、入浴後のゆったりとした時間を過ごすのも良さそう。もちろんあまり長くこもり過ぎるのはNGですが、女子力アップも目指したいところ。
上から見るとわかりづらいですが、ほんのりピンクのトイレはころんとしたフォルムがとてもキュート。
女の子らしい水まわりの雰囲気をつくるのに、一役買っている気がします。
キッチンに引き続き、収納は脱衣スペースにもたっぷり。バスグッズだけでなく、タオルのストックなども入れておけます。
バスマットは1人1枚プレゼントされ、基本的に自己管理。使い終わったら脱衣室に干しておけるように物干しスタンドも準備されています。
ピンクを貴重にしたバスルームも、引き続きかわいらしい雰囲気。
ふと上を見上げると、なんとも渋い竹製の天井がチラリ。
竹は吸水性がとても高く、水滴が天井についても落ちてこない(!)のだそうです。かわいいだけでなく、実用性もしっかり。
さて、お待ちかねの専有部を見ていきます。
まずは和の雰囲気を大事にした101号室。
出迎えてくれる優しい灯りが旅館の部屋のようです。
8畳+床の間・押入れの広々とした専有部。
現状ベッドはありませんが、必要な場合はベッドと下に敷くカーペットを用意してもらえるそうです。
床の間や漆塗りの棚は繊細な場所でもあるため、荷物などは置かないようにして欲しいというのがオーナーさんの意向。
見て楽しんでもらえるよう、101号室の入居者さんに渡すハタキで掃除をお願いします、とのこと。
障子は全て雪見障子。そっと開けると、建物の裏手にある庭がチラリ。掃き出し窓から直接庭に出られます。
周囲に視線が気になる部分がほとんどないことも、ゆったりとした雰囲気の秘密。
サンダルではなく、草履が似合いそうな飛び石をちょこちょこと渡ります。
庭は建物の外観に合った、和の風情。
元々はししおどしだったそうですが、音が響くため固定のかけひに変更。建物側にあるスイッチを入れるとそろそろと水が流れ出るようになっています。
季節を楽しめるようにと植えられた、様々な種類の植物。
1階の3室はすべてこの庭に面しています。
それぞれの窓から、すこしずつ違った風景が楽しめます。
続いて102号室。
101号室以外は全て洋室です。
天井が高く、体感的には実際の面積よりも広く感じるかもしれません。
現在は奥の壁に壁紙が貼られ、かわいらしい雰囲気になっています。
作り付けの扉付き収納はありませんが、適度なサイズのクローゼットが準備されています。
また、入り口側の面にはちょっとした箱などを置いておける収納棚も。
一般的な収納家具の高さを考慮し、可動式のクローゼットが下に置けるように取り付け位置を決めたのだとか。
既に家具を持っている場合にもしっかり対応してくれそうです。
奥の103号室は1番広い専有部。
2名入居も可能で、ベッドを2つ置いてもキングベッドを置いてもまだまだゆとりのある十分な広さ。
元々ひとり暮らしで、家具をひと通り持っている方にも良さそうです。
これだけの広さに加え、作り付け収納もしっかりめ。
ハンガーポールは低めの位置に設置されていて、女性にとっては使いやすい高さだと思います。
窓からの眺めは特等席。お茶を入れて窓辺に腰掛け読書、なんていうのも粋かも。
横浜までは約6分、渋谷までは30分強。2013年3月からは副都心線と直通になり、池袋や新宿三丁目にも一本で行けるようになりました。
駅の隣はその名も妙蓮寺という大きなお寺。
駅周辺の地主さんでもあり、周囲にパチンコなどを作らせないのだそう。温和でのんびりとした空気感が街全体に漂っています。
駅前から続く商店街は、小さくも活気があります。
数年前に近隣にスーパーができ、周辺の人々にとても心配されたのだそう。しかし商店街の人々が力を合わせ、スーパーとうまく両立している状態なんだとか。消費者にとっては、とても便利な環境です。
昔ながらのお店に加え、近年は新しいお店も登場しています。
オーナーさんオススメのパン屋さん。カスタードのパンが評判なのだそうです。近くには老舗のお団子屋さんなども軒を連ね、手土産に困ることはなさそうです。
駅からシェアハウスへ向かう途中にある菊名池公園は、様々な水鳥があつまる大きな池があります。
昼はゆったりと散歩をする大人たちが、放課後は子どもたちが周囲を駆けまわり、人気の絶えない公園です。
そして、この時期は水面に映る桜の美しいこと。
きっと帰り道に見る夜桜もロマンチックなはずです。
「house ゆるり」を運営しているのは「アトリエ ゆるり」さん。
先にお伝えした、この家で暮らしたオーナーさんでもあります。
オーナーさんいわく、ココでの暮らしは家族のような距離感になってほしいとのこと。
もちろん家庭によるとも思いますが、大人になるにつれて個々が自由に過ごし、全員で時間をともにすることは少なくなる傾向にあります。それは悪いことではなく、家族ならではの距離感であり、無理のない自然なかたち。
今回のゆるり、と言う名前は、この家での暮らし方やお互いの関係性を表した言葉なのです。
長く住んでいた場所だけに、周辺の美味しいお店などにも詳しいオーナーさん。今の自宅も自転車圏内ということで、「こんなお店ができてましたよ!」なんて情報を交換しあっても面白いかもしれません。
家族感覚で暮らしたい方、ゆるりとした時間を楽しみたい方。もともと部屋数の少ない建物サイズということで、入居はタイミングがものを言いそうです。
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いままでの暮らし、これからの暮らし。
この家が、いつまでもそっと見守ってくれるはず。
(テルヤ)
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