シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
愛する海まで、歩いて10分。
先日公開したインフォグラフィックでも触れられていますが、2013年は鎌倉や湘南などを中心に都心と自然豊富な郊外とのデュアル・ライフを楽しめるシェアハウスが目立つようになって来ました。
どのエリアも、もともと2拠点居住のひとつとして人気のあるエリア。
平日は都心で働き、週末だけ海や山の近くで過ごす。そんな典型的なデュアル・ライフからスタートして、やがて生活をまるごと移住してしまったというような話を身近で耳にすることも、最近は増えてきたような気がします。
シェアハウスにも、そんなデュアルライフを追い求める波が到達したのかもしれません。
面白いのは、こうしたシェアハウスでは運営事業者さんも同じエリアに住んでいたり、オフィスを構えている場合が多いこと。その地域特有の良い部分、難しい部分を体感レベルで知り尽くした上で生まれる熱のこもったライフスタイルの提案は、思わぬ説得力を感じさせることもしばしば。
今回訪れた江ノ島のシェアハウス「ナチュレ 片瀬海岸」も例に漏れず、湘南で生まれ育った事業者さんによる、この地に暮らすためのリアリティと、その毎日を長く楽しんでいくための必要充分な作り込みが目を引きます。
海までは徒歩10分。サーフボード置き場や屋外シャワーを備え、海やサーフィンが好きな方の需要には存分に応えられる設備仕様。とは言え、家にいる時間も心地よく過ごせそうなカラフルな空間も秀逸。いわゆるサーファーの方でなくても、充分に暮らしを楽しめそうです。
海がもっともっと、楽しくなる。その季節はもう目の前まで来ています。
駅を出てすぐに始まる背の低い商店街をてくてくと歩き、近所の人で賑わう八百屋さんを過ぎたあたりで視界に現れる空色の建物。
見るからに爽やかな雰囲気のコチラが、今回の目的地。
ポップなカラーリングの外壁の脇にそっと寄り添うように立っているのは、松の木。
気の向くままに広く諸国を渡り歩いた歌人・西行法師が目にしたと言われる松(何度か植え替えられ、当時のものではないそうですが)で、「西行もどり松」と呼ばれているそう。うっかり見逃してしまいそうな場所ですが、立ち止まって眺めている人も。
サーフボード型(実は本物)の看板がとてもキャッチー。
雰囲気はすっかりサーフショップといったところです。
シェアハウスの玄関は、建物の脇に設けられています。
先ほどの道路に面したガラス扉は、内側からしか開閉出来ません。
玄関扉には「次の間」という意味のAnteroomのサイン。
リビングやラウンジでなく、あえて呼び方は「次の間」。その感覚値を頭の片隅に置きつつ、中を見ていきます。
内部には、土足でそのまま出入りができます。
床はあえて粗めのモルタル仕上げ。日本人にはちょっぴり新鮮な感覚ではあります。(追記:モルタル仕上げ風の塗装なのだそう!)
黒い家具がキリリと空気を締める、ドライなテイスト。
実はここ、元々は女性専用を前提に作られたそう。でも、この空間はきっと男性ウケも良いのではないでしょうか。ちなみにこの一角、以前は店舗として利用されていたスペースなのだそうです。
店舗仕様のガラス扉は採光も良く、昼間は照明なしでも十分な明るさです。
開放的な反面、道路からも見通しもなかなか。人通りもそれなりにありますし、常に美しく整えておきたいものです。
とは言え、常にオープンでは不都合な場合もあるはず。
そんな時は、ガラス部分にロールスクリーンを下ろすこともできます。さらにプロジェクタ用のスクリーンを下ろせば、シアタールームにも早変わりします。
プロジェクタは天井から吊られている本格派。
皆で集まってDVD鑑賞も良し、カフェのように映像を流しておくのも良し。
カラフルなクッションをぎゅっと抱え込んでサーフムービーを観る休日なんて、なかなか素敵です。
Anteroomの一角で独特の存在感を放つのは、サーフボードを立てかけるラック。
大工さんに頼み、特注で作ってもらったというラックは各部屋ごとに収納場所が決められています。各収納は右側にサーフボード、左側はウェットスーツ用。
自室での保管はスペースもとりますし、共用部に専用の収納場所が設けられているのは、サーファーの方にとっては重宝するのではないでしょうか。
さらに道路面のガラス扉を開ければ、ボードを抱えたままでも出入りがスムーズなのもポイント。
そして、やはりソファ裏の大胆なペイントが気になります。
聞けば、「live」は今回のシェアハウスのテーマだそう。
真っ白な壁に踊る赤い文字に濃縮されているのは、"自分らしく生きる"という力強いメッセージ。
ソファの脇には、店舗だったころの名残である小さな洗面台が、ちょこんと残されています。
キッチンや水まわり設備は専有部内や2Fの共用部にも、もちろん設置されています。でも、1Fで過ごす時には、この洗面台はなにかと重宝しそうです。
洗面台の裏手に回ると、白いドアにとてもキュートなサインが。
男性陣へのお願い文は、塗装会社の担当さんが書いてくれたのだそう。かわいらしいお願いに思わず顔が緩みます。元々は女性専用だったのですが、現在はお願い無しで男性も使えるようになっているそう。
女性ということでドアを開けると、ツートーンのトイレが現れます。
でも、主役であるはずのトイレよりも遥かに大きな存在感を放っているのが、壁の模様。
よくよく見ると、壁紙ではなく全部1枚1枚の紙(!)。
英字新聞や広告によるコラージュは、事業者さん自身のアイデアだそう。
ランダムなパターンや独特の手触りも、ハンドメイドならではの味。思わず長居してしまわないよう、ご注意を。
それではAnteroomを出て、まずは1Fの専有部を見ていきます。
さり気ない注意書きですが、大事なメッセージ。ちゃんと、ゆっくり開けましょう。
奥の方に位置する1Fの専有部は、ワンルームタイプ。男性・女性どちらも入居可能です。
早速101号室のドアノブをガチャリ。
ドアを開けた瞬間、しっかりとした濃いエメラルドグリーンが目に飛び込んできます。
部屋のなかは、もともとはごく一般的な賃貸アパートとして貸し出していたものを、シェアハウスとして再スタートする際に大きくリニューアルしたそう。
でも、以前の入居者さんも丁寧に暮らされていたのか、年季の割に傷みはとても少なかったのだとか。
キッチンは豪華とまでは言えないものの、"ミニ"ではなく、ちょっとしたファミリーサイズ。ガスコンロは自身で用意する必要アリとのことですので、その点はご注意を。
玄関の脇は水まわり。
バスルームは建物外観の空色よりも、さらにもう一段階薄いトーンのタイルが爽やかです。
コンパクトサイズですがバスタブ付き。専有部分ですし、ゆっくり長風呂もOKです。
バスルームの向かいはシンプルなトイレ。
こちらも同じく、長トイレ派の方も安心。
ダイニング・キッチンの奥側は6畳+押入れの畳スペース。
個人的には、キッチン側と生活空間をしっかり分けられるのは高ポイントだと思います。荷物の多い方や、ひとり暮らしからの引越しの方にも、当然向いているのではないかと。
DIYができるようにと和室の一面に張られた杉板は、自分らしく暮らして欲しいという事業者さんの思いが反映されたもの。
DIY可能な専有部は今までにもありましたが、畳との組み合わせはかなり新鮮です。
1枚1枚表情の違う杉板は、時間を掛けてなんども塗りなおしたのだそう。
そのままでも味があって素敵なくらいなのですが、ポスターを貼ったり、棚を取り付けたりとオリジナルの使い方をして欲しいとのこと。
部屋の外は、庭とまでは行かずとも洗濯物を干せるようなスペースです。
ちょうど屋根もありますし、ウェットスーツはココで陰干しするのが良いかもしれません。
お隣、102号室。
間取りは違うものの、基本的な設備は101号室と同じです。
壁の色はシンプルな白でまとめられ、少しやわらかい印象。
パンチがあるのは101号室だと思いますが、持っている家具とも相談した上で、という感じでしょうか。
こちらの杉板は少し渋めの色合い。そこに1つ絵が加わるだけで、ガラリと印象が変わります。
2名入居もOKとのことですし、カップルでの暮らしもアリかも。
1Fの専有部を出ると、目の前に外階段があります。
それでは階段を上って…の前に、ひとまず階段の裏側へ回ってみます。
道路からすぐの場所にあるこちらのスペースは、ボードやウェットスーツを洗える外シャワー。
サーフィンの経験はありませんが、海から帰り、そのまま砂を流せる設備はとても重宝しそうです。
町を歩いているとわかるのですが、湘南エリアにはこの外シャワーが付いている家が本当に多いのですよね。きっと、とても実用的なのだと思います。
ボードを収納したら、階段をトントンと上って2Fへ。
1FのAnteroomは入居者全員で使用できますが、2F部分に出入りができるのは2Fの入居者さんのみ。そして、2Fは女性専用の空間です。男性諸氏はこの点、あらかじめご注意をどうぞ。
さて、アンティークのような扉は、エイジングペイントという手法で塗装されたそう。
元は銅色のよく見かける一般的なドアも、なかなかシャビーシックな雰囲気に。
そっとドアを引くと大胆に広がる、深海を連想させるような深みのあるブルー。
玄関を開けてすぐの空間に、この光景。思い切りの良さは、シェアハウスならではかもしれません。光の当たり方で壁の表情がスッと変わるのも面白いところ。
マリンテイスト全開の配色が美しい靴箱は、各部屋ごとに1列分が使用できます。
ひとりで10足程度は収納可能。なかなか頼り甲斐のある容量です。
海の中にいるような感覚の廊下の先に、2Fの入居者さん専用のリビングが。
吸い込まれるように、奥へと足が向かいます。
突然パッと目の前が開けたように現れるのは、ビタミンカラーの空間。
エネルギッシュなニュアンスと、ほっこりした温かみ。その両方がほどよく同居する、ちょっぴり不思議な配色のバランス。
1階と同様、採光も良好です。
掃き出し窓とキッチン側の窓を開ければ、風がすっと気持ちよく抜けていきます。微かに、潮の香りも漂ってくるような。
壁には1F専有部の杉板と同じ材が張られています。
表情のある独特の色合いは、単色塗りではなくサーモンピンクを塗った上からイエローを重ね塗りしているのだとか。
続いて足元に視線を落とすと、こちらは木目がハッキリした栗の無垢材。
凹凸がしっかりと感じられる材ですが、表面の手触りは滑らか。夏は裸足で歩くのも気持ちいいと思います。
腰高窓からの景色はこんな感じ。
緑が豊かで戸建の家が多いエリア。ココだけ見ると海の近くとはなかなか思えないかもしれませんが、のんびりとした空気は健在です。
3人で使うには贅沢なサイズのダイニングテーブルの奥側に、ゆったりとしたソファスペースがチラリ。
こちらも3人でゆったり座れるL字型のソファ。
日当たりもよく、思わずうとうとしてしまいそうです。
ソファに腰掛けると、ちょうど目の前にTVが収まっています。
可動式の収納棚も兼用。共用部にある家電の取扱説明書など、すぐ使うようなものはここに収納しておくと便利そうです。
ベランダは敷き布団と掛け布団を同時に干せる広さがあります。
専有部にベランダがない201号室と202号室の入居者さんは、ココで洗濯物を干すことができます。隣はアパートの廊下側で、視線もあまり気にならないのではないかと。
続いてキッチンを見ていきます。
ソファと同じ、優しげなよもぎ色がかわいらしいキッチン。
ファミリータイプで、作業スペースも収納スペースもしっかりと確保されています。
各部屋の収納については、入居者さん同士で話し合って決めてもらうとのこと。人数を考えてみても、物が入りきらないということは無さそうです。
ガスコンロは3口、グリル付き。
実際は後片付けが大変ではありますが、せっかくのグリルも使いこなして頂きたいものです。
それでは、廊下に戻り水まわりの設備を見ていきます。
脱衣室の洗面台は、目の前が窓になっているため鏡は右手に。
海を意識した家や湘南の雑貨屋さんには、円形とタイルを組み合わせた鏡が多いような気がします。
そして、不思議とこの形の鏡が似合うんですよね。
淡いモスグリーンのバスルーム。
個人的には窓が無いのが惜しいところですが、海から帰ってきてそのまま直行する昼間のお風呂、最高だと思います。
バスルームの隣は、おそらくバスルームとセットで選ばれたであろう、グリーンのトイレ。
木製の便座が新鮮です。
1Fのトイレとはまた雰囲気がガラリと変わり、ポピーがモチーフ。
これまたペイントの担当さんが直接描いたのだそうです。ペイントの力、恐るべし。
洗濯機はリビングを出たすぐ隣のドアの中にすっぽりと収まっています。
人数を考えると混雑することはなさそうですが、洗濯物を入れっぱなしにしないなど、基本的なルールは各自しっかり守りたいもの。また、203号室の隣でもあるため、深夜の利用は控えるなどちょっとした気遣いは必要かと思います。
では、お待ちかねの専有部を見て行きたいと思います。
まずは玄関脇の201号室。
まさに海!という配色の専有部は、壁面が多く、家具の配置が考えやすそうな間取り。
リビングと色違いの水色の壁は、内覧に来た方の中でも一番人気だったのだそうです。
…やはり鏡は円形みたいです。
くるりと振り返ると、備え付けの収納が。
オープンタイプですが、スライド式のロールカーテンが設置されています。
真ん中のスクリーンがちょっとしたアクセント。部屋の雰囲気を柔らかくほぐしてくれます。
続いて202号室。
思わず背筋が伸びるような、キリリとした印象の和室。他の部屋とは雰囲気が大きく異なります。
聞けば、長押と柱の部分を光沢のある深い黒に塗りなおしてもらったそう。なるほど、それで普通の和室よりも輪郭がハッキリと浮かんでいたわけです。
収納もしっかりめ。ベッド派の方なら、低めのマットレスベッドが似合いそうです。
最後の203号室は、白をベースにしたメルヘンチックな雰囲気。
このままの雰囲気を大事にしても良いですし、カラフルなものを入れても映えそう。グリーンを置いてみるのも素敵だと思います。
3部屋の中で一番広く、収納も充実しています。
クローゼット部分のハンガーポールは2本ありますし、頼もしい容量です。
専有部の中では唯一のベランダ付き。左手はリビング側とつながっています。
奥行きもまずまずありますし、自立式の物干し台を置くこともできます。
なお、先ほどのランドリースペースは部屋のすぐお隣。
洗濯機の音は生活上、気になる人も。念のため、現地で確認してみてくださいませ。
「ナチュレ 片瀬海岸」の最寄り駅は各線・江ノ島駅。こちらは江ノ電の駅舎です。
その名の通り、江の島へ渡るにはこの駅の利用が一般的です。改札の目の前に、衣替えをするスズメがいるのも有名。毎日目にすることになりそうです。
道路を挟んで反対側の駅舎には湘南モノレールが通っていますし、シェアハウスから徒歩12分ほどで小田急江ノ島線の片瀬江ノ島駅も利用可能です。
藤沢や大船、鎌倉勤務の方は10〜25分圏内ということで、割とアクセスは良好。
実は、新宿にも1本で出られます。とは言え、最短でも70分程度。湘南の日々の暮らしと天秤にかけて長いと見るか、短いと見るか…ここは割れるところかもしれません。
シェアハウスから10分ほど歩くと、お目当ての海岸に行き当たります。
江の島を中心に、両側にサーフスポットもたくさん。休日には七里ヶ浜や稲村ガ崎まで足を伸ばすのも良さそうです。
運営しているのは「ナチュレ犬」さん。シェアハウスは初めての運営です。
「ナチュレ犬」とは物件のオリジナルイメージキャラクターで、知り合いのデザイナーさんに作ってもらったのだそう。
不動産関係のセミナーで知り合ったという塗装会社さんと組んで完成させた、今回のシェアハウス。穏やかな人柄が、縁をつないでいるのだろうなと思います。
冒頭でも触れた通り、事業者さんは生まれも育ちも藤沢。このエリアの良さも難しさも知り尽くした上で、確信を持って射抜いた物件選びだったようです。近くのお店やおすすめスポットも色々と教えてもらえるかもしれません。
3度の飯よりサーフィンが好きな方、海の近くで暮らしてみたいと思っていた方。2013年5月現在、空室は残りわずかとのこと。お問合せはコチラからどうぞ。
確かに、都心まで出るにはちょっとした時間がかかります。
ただ実際のところ、それ以上の価値があると思います。
(テルヤ)
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