シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
駅から7分。自然の申し子。
いつか、自然に囲まれたログハウスに住んでみたい。
そんな夢を思い描いた経験がある人は、きっと少なくないのではないでしょうか。今回のシェアハウス探検隊は、つい先日開催されたオープンハウス & オープンナイトが記憶に新しい「バウハウス 横浜」。
横浜の高台に、本当に手間ひまかけて建てられたシェアハウスです。
敷地内に、ラウンジのある共用棟と部屋のあつまる住居棟が分けて建てられた2棟構成。そして、2つの棟を包み込むようにめいっぱい枝を伸ばす”なんじゃもんじゃの木”が生み出す圧倒的なスケール感。
聞けば、もともと竹林が生い茂っていた上に車両も入りづらい土地柄。リゾート地での建築経験の豊富な設計事務所とタッグを組み、なんと手作業の基礎づくりから始めたのだそう。
土を掻き出して運び、腕の立つ大工さんを率いて柱を一本一本、丹念に組んでいく。そんな、モダンな設計技術と昔ながらの工法で手塩にかけて完成した住居には、大胆に、そして見落としそうな細部にまで、ふんだんにアイデアと愛情が盛り込まれています。
周辺にあえて一部を残した竹林は、窓一面のグリーンとなって空間に色を添えます。開口の大きなラウンジからは、四季折々の景色と”なんじゃもんじゃの木”の変化を1年中楽しめそうです。
さて、このボリューム感、味わい尽くせるものでしょうか。
最寄り駅は横浜市営地下鉄ブルーラインの三ツ沢下町駅。駅前の通りから小道に入り細い坂道を上って下ると、けもの道が目の前に現れます。
ここまでの道のり、徒歩にしておよそ7分。まるっきり変わってしまった景色からは、まだこんな場所が残っていたのかと秘密基地を発見したような気分になります。
共用棟と住居棟には、それぞれの棟に玄関があります。
けもの道が見えてすぐ、つきあたりに見えるのが住居棟です。
まだ家の前には少し建築資材が残っていますが、やがてスッキリするでしょう。
さて、いきなり所変わって、こちらは丘(山?)の上側の道路からのアプローチ。
ごろごろとした岩壁はインパクト大。ご近所さんからは、「なにのお店なの?」なんて聞かれることもあるのだそう。
普段はあまり使わない経路とは思いますが、上から来るとこうして共用棟の傍から入れます。今回は、この裏口側から順々に階段を下りていく構成で進みます。
共用棟のドアノブに用いられた異国調の鋳物などは、いつもながらのバウハウス・シリーズらしさ。
それでは、おそるおそるドアノブを回します。
・・・カチャリ。
おじゃましまーす。
玄関扉を開けると目の前に現れるのは、細長い廊下。正面には竹林を望めるバスルームが控えていますが、まずはともあれ、ラウンジへ。
廊下を少しだけ奥へ進み、右手に現れる小さな階段を数段ひょいと降りると・・・
目の前に、壁一面を埋め尽くすように”なんじゃもんじゃの木”が広がります。解放感も居心地も抜群の、大きなラウンジがお出ましです。
共用棟は斜面に建てられていることもあり、段差の付いたステップフロアになっています。上下に高く、広く空間が広がる感覚は、とても新鮮。
一番上のスペースには、以前外国で手に入れたという大きなクッションがずらり。奥に見える薪ストーブ(もちろん本物!)も相まって、ますます山中のロッヂのようです。
それぞれのフロアの断面は、ひざ丈ほどの高さ。階段を使わずに移動する事もできますが、寝ぼけているときは足元に要注意。
この段差、空間としても変化が付いてとても面白いのですが、ちょっと腰かけて足をぶらぶらさせたり、逆にちょっとした書き物をしたりと自由自在に使えるのが楽しいところ。
一番下のフロアにスクリーンを付けて、ラウンジ全体をミニシアターのようにして映画を見るのも楽しそう。
さて、その一番下のフロアには食事用のダイニングテーブルが置かれています。
部屋の数だけ並んだ椅子は、それぞれ表情がちがいます。特等席として指名するもよし、曜日でローテーションして座るもよし、です。
ダイニング・テーブルの脇に目をやると、奥には山小屋風のキッチンが。
窓から見える竹林の緑が、なんだか大自然の中にいるような感覚にさせます。
ここがまさか横浜の三ツ沢とは、言わなければ誰にも分かるまい。
キッチンは一面タイル張り。
こちらも、随所に面白そうなディティールが散りばめられています。
火力まわりにはIHコンロが3つ一列に並んでいて、料理も掃除もしやすそう。
シンクには、ずいぶんとメカニカルなシャワーの水栓も取り付けられています。
カウンターの下には業務用の冷蔵庫が設置されています。業務用ならではのザックリしたつくりで、使い勝手は、たぶん良いはず。
他にも、銅の質感がいい感じの照明がぶら下がっていたり、
よく見ればキッチン家電と並んで、樽型のウィスキーボトル入れが置かれていたりと、見て面白い、使って楽しい空間。
おまけに目線の隅にはいつだって、この緑。
ちなみにバウハウス横浜は、キッチンもダイニングもここだけ。
つまり、毎朝こんな場所で朝食を食べて、いつでも好きな時に、ここで晩酌(いや夕食)。今やシェアハウスも数多しと言えど、この体験は今後もそう得られるものではないのではないかと。
さて、続いては共用棟に用意されたバスルームへ。
玄関から伸びる細い廊下の突き当たりのドアを開けると、無垢材で作り込まれた広々とした脱衣室に到着。
木材の香りがふわーっと立ち込める感じは、なんだかサウナルームみたい。(※サウナ機能はありません。念のため)
高い位置につけられた扇風機も、いい味だしてます。
バスルームへのドアは、押して開けてください。
スーっと扉を開けると・・
ばばん!なんということでしょう。
と、つい口を突いてしまうスペシャルなバスルームが目の前に。
この通り、入浴しながらの森林浴、ならぬ『竹林浴』が実現。
もちろん全ての窓にはウッドブラインドが付いていて、気になる人は開口部を全て塞ぐこともできます。
周辺は同じ高さに建物が建っていないので気にならない方もいると思いますが、バスタブに入っている時にブラインドの下の方を上げてみるだけでも、なかなか気持ちがいいと思います。
オリエンタルなタイルの柄が、いっそう気分を盛り上げてくれます。
共用棟の玄関の脇にあるトイレは、こんな感じ。
ウォシュレットや暖房便座などの機能はないものの、木の便座です。このベクトルでのこだわりは、わかる人にはわかるはず。
手洗い場の一角や葉っぱ模様のタイルの設えからは、飲食店などの設計を本業とする事業者さんの真髄が垣間見える気がします。
共用棟を隅々まで見て回ったところで、住居棟へ移動したいと思います。
ラウンジの掃き出し窓をガラリと開けて、中庭へ。
一度、土足に履き替える必要があるので、各自専用のスリッパを用意しておくと良さそうです。
中庭から眺める、共用棟となんじゃもんじゃの木のツーショット。絵になります。
木の枝からぶら下がるハンモックチェアやベンチ、テーブルなどが用意されていて、日向ぼっこにもちょうど良さそう。
ただし、あくまでここは、すぐ近くに住宅も多いエリア。「夜9時過ぎたら深夜です」を合い言葉に、遅い時間帯に使用する場合は細心の配慮を是非。本当に本当に、とても大事なことです。
さて、なんじゃもんじゃの木をぼんやり眺めていると・・・
サルノコシカケ発見。
やはり、腰掛けて一息つくのにぴったりの空間のようです。
では、専有部の並ぶ住居棟へ足を運びましょう。
住居棟も共用棟と同じく、壁板がさまざまな色に塗り分けられています
では、おじゃましまーす(2回目)。
家の中で一度外に出るという感覚、一見面倒くさそうですが意外とアリだと思います。引き篭りがちな日でも、外の空気を吸っておきたいですもの。
ちなみに、廊下の正面の掃き出し窓からはベランダに出られます。
さて、入口を振り返ってみると脇に箱状のスペースが。
引き戸を開けると、なんと中には洗濯機が。扉の反対側と合わせて2台設置されています。
ベランダにも、中庭にも近いので、確かに物干し用の移動には便利な場所かも。
では、下の階へ降りていきます。
2階へ向かう階段の左右の扉は、専有部です。
さっきまでのフロアが3階、そして降りてきたココが2階。
住居棟の2階は、廊下の突き当たりに水回りの設備が集まっています。
左手にシャワールームが設けられています。
共用棟は少し距離がありますし、手軽にササッと済ませたい朝や、雨の日などは、利用頻度が高くなりそうです。
壁にはちょっとした小物を置くのに便利なクボミ。きっと、思いつきorヒラメキによる仕様なのでしょうが、こういったディティールを発見すると、やはりニヤニヤしてしまうのです。
とは言え、これは確実に便利だと思います。
住居棟にはトイレが2つ。こちらはウォシュレットと暖房便座機能付きです。お尻は暖かくないと!という方も安心。
では、階段を降りてコチラが1階。住居棟の玄関回りに到着です。
玄関の左右に専有部、奥にはどこかのアパレルショップさんから入手してきたという、大きなロッカーが靴箱代わりに置かれています。
ロッカーの中はざっくりとこんな感じ。色々入れたい方は、収納にひと工夫必要そうです。
ということで、玄関前まで出てきました。目の前に生えた木は紅葉。秋には真っ赤に染まります。
では、気になる専有部を見ていきます。
まず、こちらは102号室。玄関脇のお部屋です。
意匠をこらした窓からは周囲を取り囲む竹林が顔を覗かせ、白を基調とした室内に色を添えます。
基本的にすべての部屋には、木の床、木の扉、木のベッドが備えられているところもポイント。
窓は普通のガラスとすりガラスの特性を上手く利用したデザインで、玄関前の紅葉がチラリ。ただし現代的な二重窓などにはなっていませんので、冬は寒いはず。その辺りは、多少のご覚悟を。
また、各部屋には洗面台が標準で用意されています。朝の寝ぼけ顔が心配な方も、室内でぴしっと整えられるのでひと安心です。
つづいて、こちらは201号室。
備品の机は中古品で雰囲気の良いモノをセレクト。よって、部屋によって少しづつ雰囲気が違ってきます。
「電流開始・・・・・・・」
理科室の机だったのか、はてまた電気屋さんだったのか。
201号室の向かいの部屋の202号室は、こんな感じ。
窓の障子が破れていますが、今では貼り替えられ破れたところは無くなっているのだそう。
破れていても「なんかいいじゃない」と逆に惜しい気さえします。
デスク脇の窓から斜面を見上げると、共用棟の様子を望むことが出来ます。棟が別々になっているからこその程良い距離感で、向こう側の様子も伝わって来るのが嬉しいポイントです。
こちらは204号室。
基本的には大体おなじ仕様なのですが、窓からの風景、陽当り、それにちょっとした装飾の違いで、随分と印象が変わるから不思議なものです。
こうなると、部屋に入った瞬間のビビッと反応するアンテナのような感性も大事にしたくなるものです。
よく見ると、天井は格(ごう)天井。熟練の大工さんが作った家だからこそ出来たワザありの一品。
ちなみに、収納スペースもたっぷりめに設けられています。
ポールハンガーは2本。ね、結構収納できそうでしょ。
最後に、302号室。
すでに住人さんが住まわれているとのことで、インテリアもろとも拝見させていただきました。モノが入るとこんな風にできるよ、ということで参考にどうぞ。
よく旅行されるとのことで、部屋にはいろんなテイストの小物が並んでいます。
備品の椅子も立派なディスプレイに早変わり。ちなみに、クッションはメイドインジャパン(らしい)。意外です。
照明だけはレールを設置して、お気に入りのモノに取り替えたのだとか。コストは掛かると思いますが、入居後に自分でもやりたくなったら相談してみてはいかがでしょうか。
個々の品物はバリエーション豊かですが、全体の調和がとれた温かみのある素敵な部屋。
いやはや、おなかいっぱいです。
さて、冒頭でも触れたとおり「バウハウス 横浜」の最寄駅は横浜市営地下鉄ブルーライン 三ツ沢下町駅です。
活気溢れる横浜駅から1駅ですが、比較的のんびりとした街並みです。
駅前からの道沿いには、(ここだけの話・・・)週刊誌がちょいと早めに売られているような昔ながらの商店がならんでいます。
その反面、高台で横浜の街が見下ろせる好立地ということもあり、坂道の途中には立派な邸宅もズラリ。周辺を散策すると、面白い発見ができそうです。そうそう、家のすぐ近くには何かと便利そうなスーパーもありました。
なお、横浜駅も徒歩20分と時間はかかりますが、実は徒歩圏内。自転車に乗れば、ホームステーションと考えても良さそうです。
ちなみに参考までに、横浜駅からJR湘南新宿ライン1本で渋谷駅まで27分、新宿駅まで32分、JR東海道本線で東京駅まで27分と、都内へも意外なほどの好アクセス。三ツ沢下町駅からだと、上記の時間プラス10分と考えると丁度いいでしょう。
リゾートで毎夜リフレッシュして新幹線で通勤。なんて暮らしに似た感覚が、充分に見えるのではないでしょうか。
さて、スケールも見所もボリュームたっぷりの「バウハウス 横浜」、運営をされるのは「株式会社大関商品研究所」さんです。
バウハウス・シリーズでは毎度、大胆かつ自由奔放なアイデアが所狭しと詰め込まれていますが、今回も例外ではありません。
また、今回はリノベーションではなく大工さん達を率いての新築ということもあり、一層インパクトのある仕上がりになったのではないでしょうか。
そもそも、今回の物件を手がけるきっかけとなったのは、大きな”なんじゃもんじゃの木”の生えるこの土地を見つけ出してきたことなんだとか。
近隣の方にとっては以前から知られる守り神のような存在であった反面、建物を立てるには頭を悩ませる要因であった”なんじゃもんじゃの木”。そんな悩みの種も、「まるまま活かしてメインディッシュにしてしまおう」という、まさに”らしい”ポジティブな発想にかかれば、唯一無二の魅力になってしまいました。
”なんじゃもんじゃの木”も竹林に囲まれていたころより、元気よくのびのびとして良い空気になったね、なんてご近所の方からも言ってもらうことができたとか。そしてどうやら、今後はこの木の上にツリーハウスをつくる事まで計画中とか。むむぅ。。
現在(2011年12月)は早くも満室ですが、空室情報を見つけたらコチラからお問合せをどうぞ。
そうそう体験できない、貴重な暮らしが手に入るはず。
最後に、先日開催されたオープンハウス&オープンナイトの様子をご紹介。
今回のオープンハウス&オープンナイトには、総勢40名ほどの方が集まりました。
広いラウンジも、写真のとおり満員御礼状態。
キッチンでは参加者の方も率先して腕を振るい、料理を作っています。
そして、建設に関わったスタッフさんによる自主制作ドキュメンタリーの放映会も。
基礎工事から上棟式、そして今日に至るまで、住居に関わったたくさんの方たちが勢揃いしたムービーは、クライマックス目前でPCがスリープ状態になるというオチを含めて大成功だったのではないでしょうか。
夜の”なんじゃもんじゃの木”もまた、のんびりといい感じです。
葉っぱのサワサワと擦れる音。虫の声。
この時間に大騒ぎはできませんが、だからこそ静けさの中のちいさな音に耳を澄ませることができます。
中庭からは、きらきらと灯る横浜の街の明かりも遠くに。
夜も深まり、お泊り会へ。
薪ストーブの明かりが柔らかく、チーズフォンデュがとっても美味しいバウハウスの夜。
夜も更けた頃、ラウンジで川の字になり各自用意した寝袋にもぐりこんで眠りに着いたのでした。
・・・寝坊した朝。すでに朝食の準備が出来ていました。
空気がとっても美味しい。
こんな贅沢なことはないね、なんて口を揃えてテーブルを囲んだ朝なのでした。
(イシクラ)
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