シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
ざっくりいうと、古くて広ーい木造家屋。
今回のシェアハウス探検隊は「横浜シェアハウス #58(ゴーヤ邸)」。横浜は坂が多いと聞きますが、こちらも例に漏れず車も入れない坂の上。
最寄りの駅からは徒歩5分程ですが、毎日階段を上ったり降りたりの暮らし。駅前のスーパーまでの買い物も朗らかな運動になってしまうような環境です。
そして建物は、築70年という日本家屋。
緑に囲まれた平屋でゆったり感が満載の1Fと、昭和の頃に増築され見晴らしが良くちょびっとモダンな2Fとの、アンバランスなつくり。ひと通りのリフォームは施されているものの、住みこなすには各所でハイレベルのトレードオフが求められます(断言)。
例えば、真冬には寒かったらエアコンをつけるとかでなく、エアコンを付けた上でコート着て布団を頭からかぶる、的なノリが多少入ってきそうです。
でも。そう、でもです。
築年数や駅からの距離、部屋の広さといった数字だけにこだわるのではなく、肌触りやにおい、季節感といった、日々触れ合う感覚的なモノを住まいに求める方が、人は豊かに暮らせると思うのです。きっと。
今回の場合、そんな基本的な適性を確かめるためのリトマス試験紙は、床の間の脇の、明りとりの障子。
いいね!と思った方は、まずは適正ありです。
駆け抜けるすきま風に冬の訪れを感じたり、
坂の上の高台から見る太陽の美しさにドキドキしたり。
畑で採れた野菜をかじって新鮮な味を噛みしめたり、
心地よく屋根をたたく雨の音に耳を澄ませたり。
大量の落ち葉に秋の気配を感じたり、
野良猫の仕草をひたすらのんびり眺めたり。
・・暮らしにまつわる五感の豊かさにはこと欠かなさそうな、素敵な場所です。
では、ざくざくっと手入れされたというか、敢えてそこまでしか手を入れなかった(と思う)、日本家屋の現在を見てみます。
まずは、外観と言いたいところですが、家の前の坂道の階段からが分かりやすいので坂から。
2-3分は上りますが、自転車だとキツイかも。荷物が多いとキツイかも。
でも、上るからこそ手に入る景色とのトレードオフとも言えます。時折ステップに視線を下げると、さりげない落書きを見つけることも。石段にはどこも、ドラマの匂いがすると思うのは僕だけでしょうか。
で、坂の上の方にある立派な石門が今回の目的地。
渋いです。カッコ良いです。木々が茂り、夏には緑が色濃くなりそう。
秋にはきっと、落ち葉の処理が大変ですね。
アプローチを抜けて、正面玄関へ。
石貼りの壁に出会う事も少なくなりました。
よその玄関はファットだなーと思ってしまうくらい、ひょろりとスマートな玄関。勘付いた人もいるでしょうか、今回の物件、渋いですが実に絶妙な意匠に溢れています。そんじょそこらの古い家ではありません。
ドアハンドルは、使い込まれて良く触れる部位だけが鈍い光を放っています。
とは言え、機能面では玄関ドアはナンバー式のオートロックになっています。
ピピッとね。
ドアを開閉する時は、建て付けの問題で少しのコツを要します。
玄関を空けると、まっすぐの廊下。
古い家の玄関に立つと、なぜか静かな胸の高鳴りを覚えるのは僕だけでしょうか。廊下の左右には、専有部や水まわり設備、リビングやキッチンがあります。
正面には目を惹く独特の渋いミラーと、鉄の茶釜が飾られています。
廊下や床板の木目や艶の具合にも感心します。
茶釜で沸騰させたお湯はやわらかいと聞いた事がありますが、使ってしまったらサビ落としが大変だと聞いたことがあります。うーん、飾っておくのが良いのかも知れませんね。どうなんでしょうか。
ちなみに、茶釜の裏手がリビングです。
靴箱の上にも何やら丁寧な手仕事で作られた小物が飾られています。
ひとつひとつ、いい具合です。
玄関から廊下を奥へと進み、リビングの端に立って見渡します。
掘り炬燵の手前のスペースに、低い腰掛けの置かれた奥のスペース、さらに掃き出し窓、テラス、そして庭と、まっすぐ連続的に空間が続いています。ステイン塗装の床板も柱や梁の色とよく馴染んでいて、この家の資質の良さを引き立てる上手なリノベーションだと思います。
掘り炬燵に、こんもりとした座布団。
ダイナミックに抜かれた天井も、さすがの年季の入りようで迫力満点。
よーく見ると、祝上棟の札が掛けてあります。
ま、カッコ良いし解放感も抜群の反面、それなりに暖房効率がよろしくないのは、やはりトレードオフ。掘り炬燵や後でご紹介する火鉢も、使いがいがあるってものです。
経験上、寒い家の中の暖かい場所には、人が集まるものですしね。
新しく作った壁には油絵が飾られています。
オーナーの弟さんの作品だそうな。
掘り炬燵から眺めると、昭和初期の意匠が多く目に入ってきます。
丸窓の装飾は、廊下から見ると表情も柔らか。
なかなかにモダンです。
欄間の装飾も愛嬌たっぷり。
手仕事の曲線美。額を縁取る竹にもグッときます。
窓辺には、古い火鉢の置かれた縁側の一角が。
火鉢の上に置くガラスの天板を注文しているそうで、到着したら火鉢の部分はテーブル代わりに使えるようになるとの事。
旅館の客室にありそうなアームチェアは、懐かしい形状。
足が短く張り出し、座面が広いので深く腰掛けられます。
さて、いつの事かは分かりませんが、ザ・増設!という感じのテラスは屋根が付いているので、雨が降っていても楽しめるスペース。
豊富な緑の茂った庭には、リスも遊びに来るとの事。
高台の斜面に建っているだけあって、テラスの端に立って見渡せば、目の前の景色は遠くまで開けています。石段も、上ったかいがあるというものです。
実は斜面もこちらの敷地なので、何か上手に使えるアイデアがあったら、運営事業者さんへ提案してみても良いかも。個人的には時々トトロに会える迷路を作って欲しいです。
ちなみに、喫煙についてはテラスのみOK。
睡蓮鉢もあるので、金魚を飼うのも一興かと。
野良猫もいますが、大丈夫だと信じましょう。
テラスからリビング見るとこんな感じ。
掘り炬燵の先に、廊下を挟んでキッチンがあります。
こちらがキッチン。
これから作業テーブルの設置を検討しているそうです。床色はリビングと比べて明るめで、清潔感のあるスペースになっています。
シンクの下に、綺麗にゴミ箱が収まっています。
そして、そのシンク周りは可愛らしくシンプルな設計で・・
ガスコンロは4口。
全てを同時に使用することは無いと思いますが、2-3名で同時にキッチンを使っても、なんとかなりそうな感じです。
いい感じにざっくりと造作された棚には、炊飯器や電子レンジ、食器や鍋類などが収納されています。
用意されている収納は少ないですが、スペースにゆとりがあって拡張性も豊か。
自分たちである程度考えて住める方が集まってきそうなので、時間の経過と共に事業者さんへの提案や工夫でキッチンの風景が変わりそうです。
設置場所に悩んでいるそうですが、エスプレッソマシーンも用意されています。
確かにやや異質ですが、美味しいコーヒーが飲めるんですから。
では、続いて水まわり設備を見てみます。
シャワー2室、洗面台2台、洗濯機2台、トイレ1室が集約されています。
新設された使い勝手の良さそうな幅広の洗面台の脇には、洗濯洗剤や浴室用の私物などが置けるように棚板が設置されています。
なお、鏡の裏手にあるのはシャワールームで、洗濯機はここに2台。
週末は多少利用が重なることがあるかも知れませんが、基本、普段使いにはそんなに困らないハズ。
一方、シャワールームの方は大変に特徴的。
なにせよく見ると、
くま(いやいや)。
シャワールーム内にしっかり鏡が付いているのは、地味だけど嬉しいですね。
シャワールームは向かい合って2室が設けられ、それぞれに施錠可能な脱衣室が付いています。
浴槽付きのお風呂はありませんが、歩いて9分の位置に横浜温泉「くさつ」があるということで、こちらもトレードオフでしょうか。
廊下に面したドアの奥には、トイレがありました。
タイルが用いられたトイレは、近々ウォシュレット付きに変更予定だそう。
ちなみに、2階にもシンプルなトイレが1つ用意されています。
では、専有部を見てみます。
全ての部屋で、鍵は新設されています。
101号室は玄関を入って左手の専有部。
二面窓の外に覗く景色が、この場所ならでは。
ここも天井が抜かれているのて、天高があります。天井が高いと空間が広く感じられるのはマジックですね。
ドアの脇には、本棚も備え付けられています。
壁には棚板を設置できるよう、レールも用意されています。
棚板は各部屋に予め数枚が用意されているそう。
使い方は簡単かつ機能的で、レールに棚板を好きな高さにはめ込むだけ。
はい。例えば、こんな風に。
こちらは102号室の壁面です。
玄関を入って右手、101号室の対面にあります。
元・和室の趣を残しつつ。
新たに博多人形を迎えています。実家にあるある。
お好きな方は愛でましょう。気になる方は・・事業者さんにご相談を。
続いては、廊下の突き当たりにある103号室。
棚板代わりに、柱の間にポールハンガーが渡してあるユニークなつくり。
やはり天井が抜かれています。
立派な梁が見えます。
剥き出しの柱をどう使うかがポイントになりそうですが、普通にポストカードをピン留めするだけでも雰囲気出そうです。
掃き出し窓の先には、庭。
ここも広い。新緑や紅葉の時期はキレイでしょうね。
隣の敷地になりますが、今後、ちょうどこの柵の向こうの菜園を借りる予定だそうです。
こちらが菜園の予定地。
本格的に楽しめそうなボリュームに、ちょっとワクワクします。
続いては、テラス脇の106号室。
収納のスキマにある窓は、お隣のテラスへ抜けています。
さすがにカーテンを付けたり布で目隠しした方が良いかもしれませんが、部屋ごとに個性があって良いですね。
お次は107号室。
間取り的には103号室のお隣で、やはり裏庭に面しています。
柱にはハンガーポールが渡してあります。
またしてもユニークです。
壁には本棚も備え付けられています。
1Fの最後は、108号室。
窓枠の下には、竹を用いた装飾的な意匠。
アールの付いたドアも、ちょっと可愛げのある感じ。
なんとなく、話の分かるメンズに住んでもらいたいです。
107号室のドア周辺の廊下から、リビングを見ると良い雰囲気です。
廊下の明かりもシャンデリア。
幅いっぱいですが、夜は怪しいムードを放つはず。
では、103号室とキッチンの間にある急な階段を上って2Fへ。
階段を上がると、実は2Fにも玄関があります。
この玄関からの出入りも一応は可能です。
さて、その玄関の前に立つと、奥へと伸びる廊下の左右に専有部が並びます。
1Fとはやや趣の異なる、シンプルな空間。
さて、201号室は正方形で使い勝手が良さそうです。
でも、窓は山側ということで、日当たりが良いとは言えなそう。
サイズ的にはちょうど良く感じる人が多そうな、落ち着きある四角い空間です。え、別にテラスに行けばいいんじゃない?な方、あなたに良いと思います。
続いて広めの203号室。
窓先には景色を遮るように立派な松の木がニョキっと。
最後は、最も景色の良い204号室。
こちらも元・和室。
眺望抜群。きっと、夜景も綺麗だと思います。
さて、駅からの石段はともかく、そこから先のターミナル駅までのアクセスも気になるトコロ。
電車に乗ってから、横浜まで9分、品川までは35分程といった感じ。
見ての通り、決して華やかとは言えない駅前の通りを渡り、帰宅途中にあるマルエツのお世話になる機会が多そうです。
買いすぎると坂道であぁー!ってなるかも知れませんが、徒歩にしてわずかに4分と、実は駅近だったりもします。
意外とアクセスは良いと思うのですが、いかがでしょうか。
さて、色々な意味でディープな「横浜シェアハウス #58(ゴーヤ邸)」を運営されるのは「オモロー不動産研究会」さん。
内装も住みやすいように改修可能との事で、DIYにチャレンジしてみたい方も大歓迎との事。居住性向上のアイデアも積極的に提案してみると、形になるかも知れません。
また、入居者さんと一緒にイベントも積極的に開催していきたいそうで、BBQや山登りと気軽に参加可能なモノから、滝行などかなりハードなイベントまで要望に応じて開催する予定だそう。
ともあれ、まずは内覧してみたい方はこちらからお問合せをどうぞ。
おいしい珈琲、いれていただけると思います。
暮らしの肌触りのようなものを、大切にしていきたい人に。
(サトウ)
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