シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
様々な家族のかたち。
季節が冬へうつり変わるとともに、人のぬくもりが恋しくなるのは、単に寒くなってくるからか、はたまた冬のイベントが迫ってくるからなのでしょうか。
ああ、そろそろ実家にも帰りたいなぁと思いつつ、日々の仕事に追われる毎日。
今回ご紹介する「九庵むさしの」は、そんな実家の温かみのようなものを思い出させてくれる、ホームシェアのスタイル。事業者さんでもあるオーナーさんが同居するタイプです。
元々はご家族が暮らし、やがて息子さんたちが巣立っていった後に残された家が、今回女性専用のシェアハウスとしてリスタートすることになったというワケ。
そういったことで、デザイン性の高い、キラキラのリビングは今回は無し。
新品の家具や内装、クールさ、スタイリッシュさも、やっぱりあまり無し。
でも、誰もがひと息ついてしまう、なじみ深い暖かさや懐かしさは、あり。
住まいにおいて、なにを重視するかは人それぞれ。
思い出があちこちに散りばめられたこの家が、丁寧に住み継いでくれる方と出会って欲しいなと思います。
駅から続く住宅街をてくてくと進んで行くと、目の前に現れる背の高い一軒家。
形状とカラーリングから思わずタケノコを連想するコチラの建物が、今回のシェアハウスです。
玄関ドアの前はキチンとした印象の門構え。
最近の住宅事情の影響か、数あるシェアハウスにお邪魔していても門を開ける機会は多くないもの。ぴりりと気持ちが引き締まります。
ちなみに、門の内側はオーナーさんが育てている緑が茂っています。
足元を見ればスイスイと泳ぐ金魚もいます。
こうした生きた「にっぽんの住宅」感は、ホームシェアならでは。
じっくりと観察したいところですが、門の目の前にあるドアをガチャリ。
すごく広いわけではありませんが、とてもスッキリとした玄関まわり。
靴箱は両側に。入居人数を考えると、なかなか容量があります。
窓が多く、明るさもしっかりと確保されているのもポイント。朝から爽やかに出勤していく風景が頭に浮かびます。
廊下を進んでいくと、突き当たりに現れる上下への階段。
階段の踊り場部分にフロアがある、スキップフロアの建物。おそらく建築された当時はスキップフロアという言葉もなかったのでは、と予想されます。
階段を上った先がリビングのあるフロア。地下は、オーナーさんの息子さんが事務所として使用しています(日常的にではないとのこと)。基本的には入居者さんが階段を下りるシーンはないかと。
完全に自分の家ではない、こうした小さな「よそ行き」感もまた、ちょっとドキドキするホームシェアっぽい味わいだと思います。
鉄骨に直接取り付けられた素っ気ない裸電球が、空間を照らします。
まずは階段を数段上り、リビングへ。
フローリングにカーペットが敷かれた空間です。
床座中心の生活になりそう。キッチンが隣接していて、食卓を兼ねています。すごくオシャレ!というわけではなく、特別な設備があるわけでもありません。
しかし、どこからか感じるこの温かみ。
家族が静かに積み重ねてきた生活感が空間に刻まれていて、すんなりと体に馴染んで行くような不思議な感覚です。
そして特別ではないまでも、とにかく「何でもある」のもホームシェアの特徴のひとつ。無いものが、たぶんあまりないんですね。入居者さんは食器や文房具など、共用部にある備品は全て自由に使えるとのことです。
テレビは一般的な液晶テレビですが、画面上部に注目。
ちょこんと乗っている小さな機械は、キッチンでもしっかりと音声が聞こえるようにするための発信器なのだとか。
料理の最中でもしっかりと番組を楽しめます。
琵琶(おそらく)を奏でながら、時間をお知らせするお姉さん。こんな一味クセのある時計もしっくりと馴染んでしまいます。
そう、普段見慣れたシェアハウスらしいトレンド感のあるスタイリッシュさはありませんが、暮らし方のセンスが良いかどうかで言えば、もう、断然良いと思います。適度におさえた色使いで揃えられたインテリアに、オーナーさんの人柄と感性がよく表れている気がします。
リビングは2間続きになっています。
隣の部屋は、もともと書斎として使っていたスペースだそう。
壁一面に広がる本棚が目を引きます。
ずらりと並んだラインナップは、読書好きのオーナーさんが集めたものなんだとか。
ジャンルも様々ですが、以前のお仕事柄、医療系や心理学に関わる本の割合が高そうです。「家庭の医学」的な本もあり、急を要するときも心強いかも。
ちなみにイーゼルに貼られたデッサンは、美大に通っていた息子さんが描いたもの。
母の子を思う気持ちはいつも変わらないようです。
続いて、リビングの隣にあるキッチンへ。
キッチンはI字のタイプ。
シンクやコンロの対面に、収納棚やキッチン家電が並びます。
オーナーさんは作業をしながら、カウンターキッチン状にとられた開口部からテレビを見るのだとか。
エプロンのよく似合いそうなキッチンは、トントントン、とリズム良く野菜を切る音が聞こえてきそうです。
洗い物が多いときも安心の、広々としたシンクと…
シンプルな構造のガスコンロ。
長年使用しているものの、とても清潔に保たれています。この状態をずっとキープしたいもの。
調味料は、キッチンの目の前である階段の踊り場部分に収納出来ます。
基本的な調味料はオーナーさんも使用するため、共益費の中から購入してもらえるのだそう。夜遅くに帰ってきた後、「あ、醤油…」というシーンを経験したことのある方なら、よりありがたみが分かるのでは。
ただ、あまり頼り過ぎないように、一定の節度はきちんと持っておきたいところです。
キッチンを出て、階段を数段上った先は水まわり。
脱衣室に洗面台とドラム式の洗濯機が設置されています。収納も多く、スペースにゆとりがあります。
シェアハウスへのリニューアルを決め、お風呂は一新したのだそう。
これからの季節、やっぱり湯船に浸かりたい時も多々あると思います。ゆったりと暖まってくださいませ。
脱衣室の入り口付近にトイレのドアがあります。
トイレはウォシュレット付き。
シンプルですが、小さな棚が味を出しているのかも。窓付きなのも嬉しいポイントです。
トイレだからこそ、美しく。
では、一度1階に戻ります。
玄関前の廊下にある2つのドアは、右が給湯室、左がトイレ。
もちろん入居者さんが使用できますが、地下の事務所に来客があった場合も使用することがあるのだとか。しっかりとしたキッチンもありますし、こちらを使う機会はあまりないかとは思います。
ただ、この電子レンジがレトロで可愛いのです。是非現地で確認を。
トイレは基本的に上階と同じ仕様。
利用状況に応じて2つのトイレを使い分けていく感じですね。
「おっと、こっちは使ってるのね」なんて具合に。
では、お待ちかねの専有部を見て行きます。
専有部ゾーンは水まわりから数段上がったフロアと、更にその上のフロア。
共用部と専有部部分がしっかり分かれているのは、生活音などのトラブルを避けやすく、入居者さん同士が快適に生活が出来る1つのポイントでもあります。
まずは202号室。
こちらはオーナーさんの専有部の隣に位置しています。
では早速、ドアノブをガチャリ。
リビングと同じように、壁一面を占める本棚がインパクト抜群。
ココはやはり本好きの方に住んで頂きたいなぁと思ってしまいます。
本棚だけでなく、収納も充実しています。
クローゼットが2つと、ちょっと珍しい作り付けの収納棚。
奥行きはなかなか。カゴを使った収納にすると使いやすいのかもしれません。
隣のオーナーさんの部屋と繋がっているベランダ。
全ての専有部にベランダが付いているのは、個人的には高ポイント。
日当たりもしっかりで、布団のような大物もよく乾きそうです。
3階へ上ると目の前に並ぶ2つのドア。
まず左側の301号室を見て行きます。
301号室は2面窓のスタンダードな間取り。
家具の配置などはしやすいのではないでしょうか。なかなかの存在感を放つチョコレート色の壁の使い方が、ポイントになりそうです。
コチラもベランダ付き。302号室と繋がっています。
ベランダからの眺めはこんな感じ。
右手に見えるマンションが建つ前は、もっと見晴らしがよかったのだとか。
とはいえ、周囲の目が少ない分、洗濯物も割と気軽に干せるのではないでしょうか。
そうそう、非常事態に備えて防災リュックがどの部屋にも常備されています。
自ら揃えるとなると、意外と腰が重かったり…ということもあるはず。万が一が起こらないことを願うばかりですが、もしものときは助けになってくれると思います。
もちろん、それでなくてもシェアハウスやホームシェアは災害時の心強さはピカイチ!な住宅ではありますが。
最後は302号室。基本的には301号室の反転タイプです。
ただ、コチラはベランダも2面。採光もより良好になっています。
202号室ほどではないものの、収納スペースも確保されています。
柱を利用した棚は、今回作り直したのだとか。
高さが変えられるようになっていて、汎用性も高そう。
奥行きを考えると、やはり本棚になりそうな気もします。
部屋を出ると目の前にはドアが2つ。
両開き戸は共用の収納棚になっています。
季節ものをしまっていたりするそうなのですが、入居者さんの大きな荷物なども入れておけるのだそう。
ストーブやトランクなど、シーンが限られているものの収納が部屋の外にあるのは、個人的にはとても嬉しく感じます。
さて、もう1つのドアを開けてみると、外に出てしまいました。
小さな屋上かと思いきや、振り返ってみると立派ならせん階段が!
これを上らない手はないと、くるくると回りながら上階へ進みます。
上りきった先に広がる大きな空。
まわりは低層の住宅が多く、見晴らしは抜群。
温かい日中は日向ぼっこに最適です。
この地に長く住んでいるオーナーさんは、「あの道をまっすぐ行くと公園があってね…」と、屋上から周辺案内をしてくれます。
方向によっては、春には綺麗に咲いた桜も眺められるのだとか。日向ぼっこの楽しみ、色々とありそうです。
日向ぼっこの後は、自転車で買い物へ。
スーパーは徒歩3分と近くにありますが、別のスーパーも自転車で行ける場所にあるのだそうです。
物によっては節約と、運動不足解消にも良いかもしれません。
新座や浦和方面など、埼玉へのアクセスが良好。新宿や池袋も電車で30分強、といったところでしょうか。
新小平駅の他には青梅街道駅が徒歩7分、荻山駅が12分と3駅が徒歩圏内です。
少し大通りを通りますが、駅からシェアハウスへの道のりは、ほぼ住宅街。
郵便局は毎日の通勤路となりそう。近くには畑もあったりと、ゆったりのんびりの空気感が漂います。
「九庵むさしの」を運営しているのはその名も「九庵むさしの」さんです。
オーナーさんでもあり、入居者さんにとっては共に暮らす方でもあります。
とても聡明な印象で、本棚に並んだ蔵書を見てもしかり、とても勉強熱心。シェアハウスの存在を知ってからは数々の情報を集められたそう。新聞や雑誌のコピーなど、数年前から蓄積しているファイルもずっしりとした重みがありました。
お茶や礼儀作法は指導者ライセンスを持っているのだとか。その影響か、身のこなしや動作が一つ一つ丁寧で上品。見ていて見習いたいなぁと感じます。
「事業者さんの写真を撮ります」とお伝えすると、「じゃあ正装しなきゃね」と着物になってくれるような茶目っ気も。
ホームシェアは、懐かしいようでいて、その実、まだまだ少ない住まい方。色々と懸念する点もあるかもしれませんが、入居者さんとの距離感も割としっかり掴んでいる方だと思います。一度お話してみると肌でわかるのでは。
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帰り掛けに先ほどゆっくりと見れなかった金魚を観察。
金魚は幸福を呼び、災難を防ぐと言われているのだそうです。
パクリ。災難の芽を摘み取ってくれているのかも。
そういえば、実家の玄関先で泳いでいたメダカは元気かしら。
(テルヤ)
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