シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
早朝、内廊下の軋む音で目覚め、配達員が集合ポストに届けた牛乳瓶を腰に手をあて一気飲み。
同じ時間に従業員が一斉に工場へ向かい、仕事を終えて同じ場所へ帰ってくる。時には先輩の部屋に呼ばれてお酒を飲んだり、麻雀をしたり、銭湯に行って、一杯お酒を引っ掛けて帰ることもある。
場所は東京の町工場、大田区。元々はオーナーさんの工場で働く従業員のための社宅として建てられた、年季の入ったアパート。
今回のシェアハウス探検隊は「北海ハウスIII(The THIRD)」。
ひつじ不動産ユーザーの大多数を占めているに決まっている、東京ブルースの世界観に浸りたい数多くの皆様。いや、大変お待たせしました。
往事の営みの気配を残すそこかしこのディテールは、並の住宅では味わえないノスタルジーに溢れています。ここまで年季の入った、しかもリアリティの生きている建物も少ないでしょう。
レトロなテイストが好きな方はもちろんのこと、そうでない方も部屋内に洗面台(というか流し台)の付いた昔ながらの文化住宅スタイルは、シェアハウスとしてはポイントになる面もあると思います。
リフォームされたリビングや水まわり設備と昔のまま残されたディティールのギャップも、開き直ってみれば楽しめるポイント。
風変わりで古めかしい、でもそれだけではない内部をじっくり見てみます。
環八を越え、駅前から続く糀谷商店街を一度左に折れた先に続く、荻中通り商店街に沿って建っています。
建物の1Fには八百屋さんや接骨院といった店舗が並び、正面玄関は裏側に回りこんだ位置にあります。
玄関脇のポストは部屋ごとに用意され、昔から使われているサインが撮影後にドアの上に取り付けられました。
屋根を支えるアームのデザインにぐっときます。
カメラ付きのインターホンは新設。
それでは、ドアを開けて中を覗いてみます。
実は新調されて開閉もスマートなドアの奥には、目の前にド-ンと階段。
ま、1Fが店舗なので予想通りではあります。階段下には照明がないため、センサー式のライトが手摺に掛かっています。
少し急な階段は雨の日に滑りやすいかも知れないので、手摺が頼りになりそうです。今回、ここだけはご注意を。
さて、靴のまま階段を上がります。
2階へ上がりきって右を向くと、少し広めの廊下がスーッと抜けています。
突き当りが非常口で、左右のドアは主に専有部。
古いアパートの内廊下の、少し薄暗いこの感じ。なんともドキドキします。
靴箱は備え付けのレトロタイプ。
廊下と靴箱の間に渡された中間的なスペースも使いやすそうです。
このビューあたりが、今回の物件のあり・なしのリトマス試験紙になりそうです。ここで色めき立った人は、ぜひ入居してもらいたいところです。
靴箱には昔のシールが残ってたりします。
経年で少し歪んでいたりする扉もあるかも知れません。よく見るとツマミの位置が違う箱もあります。
撮影時には入居者さんはいませんでしたが、ネームプレートもそのまんま。
釘を打っただけのスタイルが、逆に粋だねぇと思ったりします。
廊下の中ほどには、元は専有部だったスペースを改修して新設されたリビング。
割とツルっとしています。建物全体のもつ独特の雰囲気とは異なりますが、過剰でもなく、まずまず手垢を付けていけそう。リビング・ダイニング・キッチンが上手に収まり、窓には木製のブラインドが掛かっています。
ソファとテーブルのほどよく気の抜けた具合が、個人的には良いと思います。
なんでも、オーナーさんが倉庫の奥で眠っていた応接セットを持ってきてくれたのだとか。グッドジョブですね。
古いものが全て良いわけでは有りませんが、今回のチョイスは正解かと。
火災報知器も現役です。ここもまた良し。
続いてはダイニングを見てみます。
ダイニング・テーブルも床や天井と同じように落ち着いたトーンです。
キッチン側は導線確保のためか、チェアはなくリビング側のみベンチが置かれています。
窓側のテーブルは、天板サイズをほんの少し大きくできます。
大きめの窓からベランダへ出られます。
が、気持ち的には怖いので出ることは少ないかも。
商店街のほのかな賑わいと気持ち流れる風を感じながら、ぼーっとするのが吉。
それでは、続いてキッチンを見てみます。
キッチンも新設されているので、収納も上下にあり容量もしっかり。
蛇口はシャワー切替もできるタイプ。
ガスコンロは3口です。
食器類は吊り戸棚の中へ。
スペックは優秀な現代のキッチン。
味気ない、なんて言うなかれ。水回りがしっかりしているのは、住宅としては基本的にとても良い事だと思います。
キッチン脇の棚にはキッチン家電の他、部屋ごとに用意された食材などを置くことが出来るスペースが用意されています。
玄関や廊下からは想像もできませんが、エスプレッソマシーンもあります。
昭和の頃の住人は、「びっくりしたなぁ、もう」と口を揃えて言うことでしょう。
一旦廊下へ出て、玄関脇の水まわり設備へ。
そうそう。リビングの入口脇にはカメラ付きのインターホンがあります。
さて、水回りゾーンを廊下から見るとこんな感じ。
シャンプードレッサーが2台並び、奥まって洗濯機と乾燥機が2台ずつ設置されています。
洗面台の対面には女性専用のシャワールーム、洗濯機の対面にはトイレがあります。
トイレはウォシュレット付きです。
男女共用のシャワーは廊下に面して2室設置されています。
では、専有部を202号室から見てみます。
少し変わった間取りで、左右に6畳の和室が振り分けられています。
廊下から見て左手がこちら。
右手にはキッチンがあります。
全室に簡易的な流し台は用意されていますが、202号室のみちょっぴり豪華で、キッチンと言い切れる設備。
とは言えリビングのキッチンの方が使い勝手は良いでしょうから、本気で作る時はぜひアチラを。
押入収納の上段には、洋服を掛けられるようハンガーラックも用意されています。2つの部屋の使い分け次第で、かなり面白い住み方ができそうです。
素直に考えるならカップルか、SOHOさんにオススメでしょうか。
続いて203号室。
一部だけ、フローリングでございます。
こちらもやはり、住み手次第で化けそうです。ベッドにするか、布団にするか、ちゃぶ台にするか、デスクにするかたくさん悩んで下さいな。
レトロな流し台も付いています。
2ドアの冷蔵庫は、全ての部屋に備えられています。
続いては206号室。
スタンダードな専有部はこの、6畳+押入+流し台スタイル。で、都合8畳。
鴨居には金具が付いていて、洗濯ロープも用意されています。
実際に使用している状況を想像するとかなりアグレッシブになりそうですが、今回の物件らしくて良い気もします。ただし、流し台まわりは、ドアの位置を考えると冷蔵庫の置き場所がちょっと悩ましいわけで・・・
畳に置くのも何ですが、まずはこの点で知恵を絞るのが最優先になりそうです。
ブリキのシンクを覗くと、ちょこんとした蛇口が付いています。
捻って出るのは夏は水、冬も水です。
シンク下は収納スペースです。
既製品など無かった時代に、職人さんが組んだのでしょうかね。
柱の色も時間を感じさせてくれます。
さて、冒頭でも触れましたが、今回のシェアハウスは商店街に面して建っているどころか、1Fには商店がテナントとして入っています。
最寄駅までの道のりも商店街沿いですので、正にどっぷり商店街。
帰宅の際は喧噪の中で、人の温かみが感じられるお買い物ができそうですし、帰りが遅くなっても人通りがありそうです。粋でいなせな住環境は、まさに昔ながらの大田区の面目躍如といったところでしょうか。
最初に書いたとおり、最寄りの駅は京急空港線の糀谷駅です。
乗車時間を30分程度見ておけば、意外と広範囲まで通勤圏になりそうです。
運営されるのは、「株式会社メイショウエステート」さん。
蒲田駅前に事務所を構える不動産事業者さんですが、京急沿線を中心に賃貸管理とシェアハウスの運営を行われています。
見ての通り、若い女性スタッフさんもたくさん。
さて、これまではどちらかと言うと綺麗めのテイストの物件でしたが、今回はオーナーさんの意向も取り入れつつ、オモシロ要素は残しつつの良いバランスで仕上がっているのではないかと思います。
最近ではマンション再生のシェアハウス案件も目立ってきて素敵な流れだなと思いますが、すこし人気の無くなってきている古めの「アパート」にも、実はかなりのポテンシャルがあるのではないかと感じさせられる物件です。
「北海ハウスIII(The THIRD)」は、リビングと水まわり設備以外は、見事なほどのレトロ、と言うか、古さ加減。でも、それこそが気になってしまう方、ぜひ入居を考えてみてはいかがでしょうか。水回りは新しくなっていますし、賃料がまずまず抑えめなのもポイント。
ということで、お問合せはコチラからどうぞ。
ザ・サードといえば、この人。
周辺には似た感じのアパートがいくつも建っているので、ファーストやセカンドも見つかるかもしれません。
(サトウ)
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