ダイニングからはじまる暮らしのレシピ
開放的なシェアダイニングに、大きなキッチン。「STYLIO WITH KAMIIKEDAI(スタイリオ ウィズ 上池台)」には、いつも美味しそうな香りが漂っています。ずばり食がコンセプトなだけあり、キッチンの利用率もとても高いそう。遅い時間に帰ってきても、ササッと自分で調理している入居者さんたちも多いのだとか。夜のシェアダイニングの様子をのぞいてみました。

一日中仕事に関係することを考えてしまっています。天職ですね。

長谷川さん:24歳。宮城県出身。実家は兼業農家で、おばあちゃん子だそう。2014年6月に入居。

仕事は何をされていますか?

長谷川さん 健康、美容にかかわる食事やライフスタイルを提案する会社で働いています。薬膳レストランも運営しています。私は、企画や広報の仕事がメインですね。

具体的にどういうことを?

長谷川さん 消費者のニーズを考えながら、店舗のデザインやメニューのアイディアを出すことが主な仕事です。一般的に飲食店というと流行り廃りがつきものですが、食事や健康の本質を突き詰めていくと、社会に対してすごくインパクトがあるんですよね。食事だけでなく、一人一人の生活をよりよくする為にはどうすればいいか日々考えながら仕事をしています。うちの会社は、社員がイキイキ働くことをとても重要視しているので、出来る限り健康的な食事や運動を実践して、それを仕事に活かしているつもりです。

本当は料理がしたくて、レストランのキッチン志望で応募したんですよ。でも、「人と話をしたり何かを教えたりすることが好き」という話をしたら、取材対応や持ち店鋪のFacebookの更新などをさせてもらうことになりました。また、直にお客様の反応を見る事が出来る接客も大好きで、今では一番の学びの時間ですね。

以前はどんなことをされていたんですか?

長谷川さん マーケティングの会社でインターンをしていました。農家出身で、地元の地域振興とかに興味があったので、将来その役に立つことを勉強しようと思ったんです。とても勉強にはなったのですが、もっと食に直結する仕事がしたいな思ったんですよね。

なるほど、それで食にしっかり関われる仕事を選んだんですね。中でも薬膳料理などを扱う今のお勤め先を選んだ理由はなにかあったんですか?

長谷川さん もともと、田舎育ちな事もあり、「自然に寄り添う考え方」に興味が合ったからですね。薬膳料理というとちょっと難しくて不味そうなイメージですが、「季節の食材を使って体質に合わせた食事」のことを言います。仕事をはじめて、より健康と食事の関係について勉強すればするほど、ひとそれぞれ体質も生活習慣も違うので、みんなに同じの食のスタイルを押しつけるのは違うなと。 いまは、薬膳をベースとしながらも、ひとりひとりに合った健康法を見つけてあげられるようになりたいなと思っています。

今の仕事ならではの経験はありましたか?

長谷川さん レストランではいろんなことを考えなきゃいけないんだなと分かって。こういうものを食べて欲しいのに、原価や仕込みのことを考えていくと、どこかで折り合いをつけなければならない。

それが最初は苦痛だったんですけど、最近はそこの折り合いをどう付けていくのか考えるのが、楽しくなってきました。あとは、「絶対ヒットする」と思ったメニューが全く出なかったり、その逆があったり。自分の嗜好やニーズの捉え方を日々学んでいますね。

仕事とプライベートって、分けてますか?

長谷川さん いや、全然分けてないですよ。どこに行っても、何をしてても、「人を健康にするには」とか、「あーこういうのが流行っているんだ」とか。意識しなくても、結局一日中仕事に関係することを考えてしまってるというか。自分で実践しなきゃとも思っていますね。自分が健康じゃなかったら説得力がないですからね。

誰かに料理をつくるのが大好きなんです。やろうと思えば今日できる環境が嬉しい。

食事の他に、生活で気をつけていることはありますか?

長谷川さん 身体を動かすのが好きなので、時間がある日は、腹筋や背筋をしたり、夜中に洗足池の方まで走っています。前はジムに行ってたんですけど、最近は通う時間もないので走っちゃえ、と。

地域の太鼓クラブとかにも興味があります。お祭りでみんなでワーッとやるような感じ。田舎にいたときは、地域とのつながりが普通だったんですけど、東京に来るとそれがないので。だから、この街の地域密着みたいな雰囲気も気に入っています。

街も気に入ったんですね。この家の第一印象は、どんな感じでしたか?

長谷川さん やっぱりキッチンがすごい魅力的でしたね。火力が強いのは他にはあまりないじゃないですか。オーブンもあるし。部屋とシャワールームはちょっと悩ましいなと思いましたけど、それよりもキッチン設備の充実がポイントでしたね。

引っ越して変わったことってありました?

長谷川さん もともと大勢の人に料理を振る舞うことが好きなんですけど、それがやろうと思えば、今日できるのが嬉しいですね。ひとりだと、絶対に出来ないので。

入居者さんを見ていると、みんないろんな身体の悩みを抱えていて、いろんな生活習慣があってすごく勉強になりますね。ひとり貧血気味の人がいるので、改善する料理を考えようと思っているんです。でも、まだまだまだ勉強不足なので、知識を付けつつ、もっともっと多くの人に提案できるようになりたいですね。

以前は、健康を意識した料理というより、お腹いっぱいになるものを作ろうというノリだったんですよね。炭水化物と揚げ物みたいな(笑)。でも今は、季節や見た目、集まる人に合わせてあっさりしたものを意識しながら作るようになりました。自分も20代半ばにさしかかり、締めはパスタじゃなくてあっさりめのごはんものがいいなーとか、そういう感覚が自分の中でも芽生えてきました。

好きなことをすると、これだけ楽しいってことを実感しています。

朝ご飯もこだわっているそうですね。

長谷川さん 自分の中で和食ブームが来てて、一汁三菜の腹八分目、旬の物を使って、良く噛んで食べる、みたいなテーマを決めて、時間に余裕がある日は極力作るようにしています。夜は帰りが遅いし、仕事では、料理のスキルがつけられないので、朝しかない!って感じで。食器も集めているので、それを使っています。私の部屋、食器だらけなんです(笑)。

将来はどうなっていたいか聞かせてください。

長谷川さん これからも「食・健康・自然」を軸にしていきたいという気持ちが強いですね。多くの人が、より健康でハッピーな生活を手に入れるお手伝いが出来れば本望です。具体的にはまだ分かりませんが、ひとりひとりのライフスタイルに合わせた食事や運動などの提案ができるアドバイザーのような感じですかね。また、今の会社では、和食や薬膳の海外での店鋪展開を考えているので、よりスキルを磨いて、大きな仕事を任される存在になれたらと思っています。

あと、常々、思っている事は、とりあえず「今を楽しむこと」ですね。遠慮や我慢の多い生活ではなく、とにかくやりたいことをとことんやり続けて、その中でいろんな失敗をして次に繋げて行けたらなと。自分の好きな事をしているから元気でいられるし、人にも元気を与えられると信じています。これからも一人でも多くの人にハッピーを振りまいていきたいですね!

ご近所さんも、様子が変わったことを気にしているみたい。

松本さん:近所で働く美容師さん。10年以上、上池台に勤務している。たまにシェアハウスに遊びに来ているそう。

すぐ近くにお勤めと聞きました。

松本さん徒歩2、3分ぐらい。すごい近所です。自宅も歩いて5分くらいですね。

長く働いてきて、この町はどういう町だと思いますか。

松本さん 住みやすいですね。地域密着の雰囲気は強いと思います。うちのお店のコンセプトもそうなんですけど、近くにも地域密着のようなテーマのお店は何店舗もありますね。地域のお祭りのときは手伝いに行くこともあるかな。

どんなときにココにいらっしゃるんですか?

松本さん 実は入居者さんと近所の方とのLINEグループがあって、そのなかに入れてもらっています。LINEで今日カレーパーティーしますよ、とか連絡があるので、そのときに。仕事帰りにも寄れるので。

近所の方とのLINEグループは新しいですね。ここの存在は前から知っていたんですか?

松本さん 元々寮があったのは知ってたんですけど、最近入り口きれいになったなってくらいにしか思ってなかったですね。でも、イベントをキッカケに中に入って、こんなになってたんだ!って(笑)。美容室のお客さんのなかにも、様子が変わったことに気づいている方は結構いるみたいです。シェアハウスなんですよ、って話をすると驚いていますね。ご近所さんも、気にしている存在ではあるかもしれません。

キッカケは、留学中に触れたヨーロッパのカフェ文化でした。

石田さん:26歳。青森県出身。総合電機メーカーに勤務。大学を卒業するタイミングで上京したそう。2014年6月入居。

仕事はどんなことをされているんですか?

石田さん 本社の総務部で福利厚生を担当していて、従業員の寮・社宅、オフィス管理とかですね。あとはスポーツ関係の福利厚生ですね。会社がJリーグチームのスポンサーなので、それに関する社内の窓口も担当しています。プロバスケットボールチームも会社が所有しているので、運営・企画・管理とかも全部やっていて。時々、何の会社か分からなくなります(笑)。

今の仕事始めようと思ったキッカケはあったんですか?

石田さん 大学時代に留学していて、モノづくりをする日本のメーカーに勤めたかったんです。文系だったのでモノづくりに直接関わる職種は難しかったんですが、一番近い状態で関われるのが総務とか人事かなと思って、そこからメーカーの人事総務系志望になりました。

元々やりたかった仕事と、実際の仕事にギャップは?

石田さん 総務なので、もっと社員を支えるポジションの仕事だと思っていたんですけど、大きい組織なので思ったより人の顔が見えないなと感じています。

あとは、英語が強い大学にいたのでグローバル採用という入社方法だったんですが、今は全然英語を使わないですね。ある程度覚悟はしてたんですけど、現実やっぱりそうだったのか、と。できれば英語に関わるものに携わりたいっていう思いは今もあります。

留学にも行かれていたそうですね。

石田さん ドイツに1年ほど行っていました。もともと、通っていた大学の授業は全部英語だったんですけど、別に語学学校にも通って、留学前にドイツ語もすこし習いました。

ドイツを選んだ理由は?

石田さん まず、ビールがおいしいこと(笑)。あとはサッカーが見たかったのと、隣接してる国が多いので、旅行とかにも行けるかなと思って。留学中、10カ国ぐらいは行ったと思いますね。なかでもイタリアのベネチアが特に好きでした。例えばパリだったら、プラハとかでもなんとなく同じ雰囲気はあるんですけど、ベネチアの雰囲気って多分ベネチアでしか感じられないんですよね。車も通ってないし、建物とかもどことも違って。

コーヒーが、人をつなげる役割があることに気付いたんです。

コーヒーがお好きと聞きましたが、どんなことがキッカケに?

石田さん 好きになったのは、留学している頃かな。ヨーロッパだとカフェ文化がもっと浸透していて、適当に話したりするときも、まずカフェに入るっていうのが多いんですよね。そういう生活をしているうちに、コーヒーより先にカフェが好きになって。

それをキッカケに、今まで何も感じずに飲んでいたコーヒーが、人をつなげる役割があることに気付いたんです。初対面の人でも、コーヒーが目の前にあると、少しばかり話しやすかったりするんですよね。人と人との関わりを柔らかくする、みたいな。お酒もそういう効果があると思うんですけど、コーヒーだといつでも、誰でも飲めるから凄いなと。

他にも、豆の種類や味、淹れ方もいっぱいあるし、すごい面白いなって。知れば知るほど奥が深い世界です。

たくさんあるカフェのなかから、ここに行こう!と思う決め手はあるんですか?

石田さん 面白いことやってるカフェが好きなんですよね。例えば、表参道の住宅地の真ん中にある民家の1階を改造したカフェとか、代官山にあるサーフショップのなかにあるカフェとか。ショップ・イン・カフェっていうんですけど、最近増えてるみたいです。そういう変わったところに行くのが好きですね。

いろんなカフェに行って面白いなと思ったのが、普段行かないような駅とかで降りたり、道を歩いたりして、ココにこんな店があるんだとか、こういうルートで行くとココに着くんだとか、そうやって街が分かってきたことですね。最近行ったなかでは武蔵小山がよかったです。長い商店街があって、住みやすそうでした。

おすすめのコーヒー豆はありますか?

石田さん マンデリンっていう豆ですね。野性味があふれてるんですよ。すごいパンチなんですけど、ミルクを入れると、猫じゃらしみたいにちょっと優しくなるんです。そういうところが好きです。

淹れ方もこだわりが?

石田さん こだわりとまではまだ行かないですけど、本に載っているおいしい淹れ方みたいなのは真似したりしています。上手く行ったときがめっちゃ気持ちいいですね。味とかも全然違いますし。コーヒーを淹れている間はずっとお湯に集中しているので無心になります。それも好きな理由のひとつかもしれないですね。

持っている抽出器具はエスプレッソマシン、ドリッパー、フレンチプレスです。カップはいつも決まったものを使っています。僕の出身でもある青森県に倉石焼っていうのがあるんですけど、そこの器に一目惚れして。大事なので、いつもは部屋に置いてあります。

たぶん、これからもっとココに住んでいる意味が出てくる。

部屋でコーヒーを淹れることも?

石田さん部屋ではないですね。飲みたくなったらキッチンに来ます。

前住んでいた寮がワンルームだったんですけど、エスプレッソマシンだけでも結構な大きさなので、器具出してコーヒー豆出して…とやっていると小さいキッチンだとなかなか大変だったんです。でも、今のキッチンなら広いので、前よりもずっとコーヒーを淹れる気になりますね。あとは、人がいるから入れようかなっていうときもあるし。ちょっとしたときに、他の人にも息抜きしてもらえればなと思っています。どうしても飲んでると、周りの人が「わたしにも淹れてよ」みたいにもなりますし(笑)。

キッチン以外のスペースはどんな風に使っていますか?

石田さん ラウンジは毎日のようにいますね。みんなでテレビを一緒に見るときもあるし、ひとりでぼんやりしていることもあります。本当は部屋にもテレビ置いてるんですけど、大体ラウンジで見てます。特にこれがあるからっていう理由では使っていないですね。なんとなくいるみたいな。部屋はもう寝るだけです。

時間の使い方は変わりましたか?

石田さん 前は、家に帰ったらソファに座ってすぐテレビを付けて、だらんとして、ご飯とかも近所のスーパーで買った惣菜を買ってきて、缶ビール飲んだりする…みたいなリズムでした。

それが、人としゃべる時間とか関わる時間や、料理してる時間が多くなったりしましたね。元々自炊はする方だったんですけど、引っ越してからもっとするようになりました。やっぱりキッチン広いですし、みんなやってるからやろうっていう気にもなるし。

今後の展望は?

石田さん 将来自分の店を持ちたいので、早めにその準備をしたいですね。そうすれば、多分もっとここに住んでいることに意味が出てくると思うんです。もっとコーヒーをうまく入れるとか、それに付随するパンとかスイーツとかを作るのも、ここだと大きなオーブンもありますし。住んでいる環境もどんどん良くなってくると思いますね。

運営担当者が語る『STYLIO WITH KAMIIKEDAI(スタイリオ ウィズ 上池台)』のツボ

食の仕事を志す人、食通を自負する人、つくることを楽しむ人。日常の中で、食の時間を大事にする人たちが暮らしを育む場所。「STYLIO WITH KAMIIKEDAI(スタイリオ ウィズ 上池台)」は、食を通じたコミュニティが街と一体化する場所です。

上池台の街は、のんびりした懐かしい雰囲気が魅力的。洗足池からは「洗足流れ」という用水路が続いていて、休日はゆったり散策してみるのもおすすめです。シェアハウスの建つ上池上商店街には、塩辛の美味しい魚屋さんやチャーシューの美味しい肉屋さんなど、地域密着型の懐かしい雰囲気が漂います。お店の人と会話をしながら選んだ食材は、グッと美味しく感じるかもしれませんね。

「食」は人をめぐりあわせ、「食」は人を育て、「食」が暮らしを豊かにする。スタイリオウィズ上池台は”みんなが集うシェアダイニング”として、「食」を通じたシェアハウスのコミュニティを育んで行く場所です。シェアハウスのキッチンではプロの料理人による料理教...
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