そろそろ風になってみる?
バイク乗りのゴキゲンな毎日
人気の街“三軒茶屋”のライダースシェアハウスに、バイク乗りが集まりはじめました。現役ライダーを筆頭に、これから免許を取る方やバイク関連の仕事に就いている人など、様々なメンツがいるのだそう。高機能ガレージを携えたライダースシェアハウスの暮らし心地を入居者さんに聞いてみました。
ポイントを押さえたライダースマンションを見つけたぞ、と。
岡部さん:24歳。バイク歴は8年。休日はバイクのカスタムとツーリングを楽しむ歴としたバイク乗り。愛車は黒のスズキ ハヤブサ。
どんなバイクに乗っていますか?
岡部さん スズキのハヤブサに乗っています。バイクに乗り始めたのは16歳のころからですね。最初は小さなバイクだったんですが、その頃からいつかハヤブサに乗ってやろうと思っていて。年を重ねるごとにバイクを乗り換えて、1年半ほど前、大型二輪の免許を取ったとき、念願のハヤブサを購入しました。
以前はどこに住んでいましたか?
岡部さん 埼玉の春日部に住んでいました。教職に就いている関係もあって、これまで関東圏内いろいろなところを転々としていましたね。就職して以来、ずっとひとり暮らしをしてたので、シェアハウスは今回が初めてです。
シルバーストーン三軒茶屋を見つけたキッカケは?
岡部さん 3月の頭くらいですかね。普段あまり雑誌の立ち読みとかしないんですが、ちょうど通りかかった本屋で雑誌をパラパラっとめくった時、ガレージ付きライダースマンションっていう紙面が目に飛び込んできたんです。
ここに住む前はマンション住まいだったんですが、マンションの前にある駐輪場にバイクを駐車して、屋根がなかったのでシートを被せて保管していたんですよね。実際に雨が降ると、シートを被せていてもバイクは濡れてしまって、サビつく部分も出てきて、ずっとどうにかならないかなと気になっていました。で、ぼんやりと家のことを思っていた矢先の話だったので、その日のうちに内覧のお問合せをしたのを覚えています。期待しつつも、これまで見てきたライダースマンションはなかなポイントが抑えられてないことが多かったので、半信半疑だったんですけどね。
盗難とか、雨とか、バイク乗りは、結構悩みを抱えてますからね。
ライダースマンションが抑えるべきポイントというと?
岡部さん ライダースマンションといってもやっぱり色々あって、ガレージがあれば良いんでしょ、みたいなところもあるんですよね。ガレージも狭かったりして、出庫するのに何度も切り返しが必要だったり。ハヤブサだと特に車体が大きいので、狭いガレージだと余裕がなくなってしまって、入れるのはいいけど出すのに苦労することになるんです。ガレージ内で取り回しができる物件となると、数も大分減りますよね。
あと、大体のライダースマンションが入居する人はバイクの所有者と想定しているからか、駅から遠い物件が多くて…。駅まで徒歩15分とか、20分とか。それだと、毎日の通勤が厳しい。バイクで通勤できれば良いんですけど、なかなかそうはいかないですからね。バイクで通勤できたとしても、雨の日だと大変だし。ここだと駅から4分くらいだから、助かっています。三茶の中でもいい通りにあるし、食べるものにも困らないですしね。
ライダースマンションと言っても一概にひとくくりにはできないと。
岡部さん そうですね。以前住んでいたマンションは駐輪スペースが屋外だったんですが、通勤が電車だから平日の日中は手元にバイクが無いんです。仲間の話ではハヤブサの盗難は結構多いとも聞きますし、だからいつも心配していました。仕事に行く前にバイクを愛でて、仕事中はソワソワして、帰ってきてほっとする。そんな毎日でしたね。
猫も、心配要因だったりするんですよ。シートを被せていても、隙間から猫が入っていることがあって、バイクに猫の足跡がいっぱい着いていることがあるんです。温かいからシートの上で寝ているんでしょうね。想像すると微笑ましいんですが、後々の掃除やキズの心配を考えると、やっぱり悩みのタネだったりしますね。
あとずっと思っていたのは、マンションのバイク置き場って自転車置き場と一緒くたにされてしまうので、風が強い日は自転車が倒れてこないか心配になるんですよね。実際に寄りかかってきていたこともあって、冷や汗をかいたこともあります。
屈強そうなバイク乗りは、実は乙女よりも悩みが多い?みたい
岡部さん実は…ですよね。盗難とか、雨とか、バイク乗りは、結構悩みを抱えてますからね(苦笑)。
面談の時、この人もバイク好きだなって実感しました。
シルバーストーン三軒茶屋に住もうと思った決めては何でしたか?
岡部さん ずばり、ガレージですね。初見で、これだなと。ソファが並んでいたり大きなTVがあったり、カフェっぽくてオシャレだなとも思いましたが、ガレージに写っていたバイクを見てこのガレージは“使える”と思ったんですね。写真にバイクが写っていたから、大体のスペースの広さも掴めたんです。
週末にバイクのカスタムをするんですが、部品を取り付けたり外したりする時、結構バラバラにするんです。大体の場合、朝の9時とか10時からはじめると気付けば夕方になっているくらい没頭しちゃうんですけど、外のガレージだと日が落ちてくると焦ってしまうんですよね。夜になると細かいネジなどの部品が見えなくなってしまうんです。バラした状態で放っておくことなんて出来ないし、また元の状態に戻すまでにも1、2時間は掛かってしまう。で、焦って組み立てると部品が足らなかったり、動かなかったり。これが結構よくある話なんです。その点、屋内で照明設備が整ったガレージがあると本当に便利です。部品が見つからなくなることもないし、焦って組み立てないといけなくなることもないし。時間に縛られずに、自分のペースでカスタムできる環境があるのが、グッときましたね。ライダーのことが、わかってるなと思いました。ポイントを押さえたライダースマンションを見つけたぞ、と。
事業者さんもバイク乗りですもんね。
岡部さん そうなんです。内覧の後、貸し主面談ということで事業者さんと話をした時のことは覚えてますね。まずはじめに1時間半くらい面談したんですが、そのあと1時間くらいバイクの話をして。この人もバイク好きだなって実感しました。あと、ほっと安心しました。最近では、すごい知識をもっていることに気付いて、雑談だけじゃなくて相談にも乗ってもらったりしていますね。正直、心強いです。
実際に住んでみて感じた利点はありますか?
岡部さん やっぱり、一番は立地です。バイクを安心して保管できて、カスタムもできて、かつ徒歩で駅まで通える。これには、すごく助けられています。
あと、ライダー同士が集まる空間があるって良いよなって思います。趣味の話ができる人が居ると、やっぱり楽しいじゃないですか。せっかくのライダーが集まる場所なんだから、バイクの話をしたいよな、と思うんです。ライダースマンションでも、隣に住んでいるライダーのバイクも知らないこともあるし、それってもったいないなって思っていましたからね。あと、ライダーが全員バイクをこよなく愛しているわけじゃないですしね、移動手段として使っている人とかね。けど、こういうガレージの隣にカフェみたいなスペースがあって、バイクを見ながらくつろげる場所をわざわざ選ぶ人って、バイクを愛している人が集まるんだろうな、と。これから話し相手が増えることを思うと、ワクワクしてくるワケなんです。
長年、思い描いていた理想のガレージを形にしました。
株式会社ジョイント・プロパティ
総務部次長 岩瀬さん
はじめ、バイクをメインとした企画を起こそうと思ったキッカケは?
岩瀬さん 元々この建物は、女子学生会館で運用していましたが、物件も古くなってしまって稼働が落ちてきていました。古くなった物件の稼働を上げるために何かしら手を付けようというのが出発点です。ただ、最初からライダーズマンションで決まっていたわけではなくて、ガーデニング、ゴルフ、自転車、ランナー、バイクなどの趣味をテーマにしたリーニューアル、さらに建替えを含めて様々なプランを社内で検討しました。趣味によって違いのある入居者の属性も考慮してリニューアルプランの内容・収支等のシミュレーションを行い、最終的にライダースマンションを採用しました。
では、具体的にライダースマンションが採用された要因は何でしたか?
岩瀬さん 一例ですが、ランナーや自転車を乗ってる人たちに比べて、バイク乗りのほうが、より外交的でコミュニティを楽しむ・コミュニティを形成しやすい属性と考えたからです。ランナーや自転車の人たちは自分自身の肉体とか、走り切ることの達成感などに重きを置く印象で、より自分にストイックに向き合っている方が多いですよね。これに対して、バイク乗りは、バイク乗りである私もそうなんですが、ツーリング先で見知らぬ人に声をかけて会話を楽しんだりしています。バイクショップでもあるよく見かける風景なんですよ。自分の垣根が低く自然な交流ができる人が多いんです。この物件でもきっとコミュニティーを上手に作ってくれるだろうと考えたんです。
あとは、安心安全濡れないバイク置場、ガレージ、ライブラリー等を充実させることで、より高い満足感を感じてもらえると考えたからです。現状はユニットバスをクリーニングしてご提供していますが、膨大なコスト掛けてこのユニットバスを新品に入れ替えるよりも、これら共用部にコストを掛けたほうが、バイク乗りだったらよりインセンティブを感じ満足度も高くなるだろうと。結果として入居者も我々もよりハッピーになれるだろうと考えたからです。
知識が深くて、センスもよくて、満足度が高い会話ができる場所。
インテリアのイメージはどのように固まっていったのでしょうか?
岩瀬さん まず、私の思い描いていた理想のガレージ像がベースにありました。あと、実はモデルもあって。行き付けだった車とバイクの専門書店の影響を受けています。フローリングのスペースに木の本棚が並んでて、少し薄暗くて。ジャズが流れてるような雰囲気のなかで、コーヒーの香りが漂っていていたんです。並んだ大型テレビには、レースの映像やドキュメンタリーが流れていて、転々と置かれたソファや椅子に座って自由にくつろげるんです。店員の人たちは非常に知識が深くて、センスもよくて、車とバイクについてはなんでも知ってる。時折、彼らから声を掛けてくるんです。「お客さん、○○探してるんですか。あれはいいですね。」って。すごく満足度が高い会話ができたんですよね。
ラウンジは、それらの要素を盛り込んだと。
岩瀬さん そうですね。シルバーストーンの設計イメージも、当然そこの延長上にありました。同じような雰囲気ができたらいいなと考えながら設計しました。
岩瀬さんも、そのお店には通っていたんでしょうか?
岩瀬さん はい、もちろん。これまで何台かの中古バイクを乗り継いでる中、古いバイクが多かったんで、自分のバイクの発売当時のインプレッションってどういうふうに書かれてたのかなってこのお店でバックナンバーをあさっていたんです。何冊も買い集めていました。雑誌を会計カウンターに持っていくと「あれ、○○乗ってるんですね」と、先程触れた通りに会話がはじまる。タンタンタンと会話がひろがって・・・。それが不思議にうれしくてね。同じバイク乗りの同僚や仲間達でも、ここまで深い話ができる人ってなかなかいない。でも、その人のところへ行くと話ができる。話をするのが目的だったかもしれません、よく通いましたね。そういう雰囲気をこの物件で少し表せたらいいなと、当初からイメージをもっていました。
入居者さんの4割は女性です。嬉しい想定外でした。
イメージしていた入居者像と、集まってきた入居者さんの印象の違いはありますか?
岩瀬さん 想定通りが半分、想定外が半分という感じです。バイクが好きな方の「これいいですね!」っていう反響は当初想定どおりでストライク。でも、あと半分はイメージとは違って、意外にも女性が多かったんです。言ってしまうと、バイクの二輪マーケットと同じ9対1の男女比、業界の縮図になるだろうなと予想していました。それが、入居者さんの4割は女性なのでびっくりしましたね。
要因は、やっぱり立地の良さ?
岩瀬さん どうなんでしょう。私達目線で見ると、もちろん三茶というブランドもあると思います。あと、女性にも受け入れてもらえる内装の仕立てだったのかなとも。 それと、「新しい生活への期待感」。入居者の皆さんと話していて、この「期待感」が大事なキーワードになっていると思っています。いまは事情があってバイクを乗っていない方、そもそも免許すら持っていない方もいるんですが、(また)バイクに乗りたいという願望はもちろんですが、ライダーの垣根の低い・優しいフレンドリーな性格を知っていて、この物件でのコミュニティーを楽しもうと入居して来た方もいるんですよね。
管理面で気をつけているところはありますか?
岩瀬さん 入居者さんたちの交流、コミュニティーをどうやって作っていくかを、一番気に掛けています。とはいっても、あんまり頻繁に干渉してしまうとうるさいだろうし、かといって少ないのもどうかと、ちょうどいいところを探しているところですね。
一般的には、ライダーというと荒々しくて幼稚っていう印象があると思いますが、この立地と賃料等の条件からすると、コミュニケーションを上手に取ってくれる大人な方が集まると分かっていました。私たちが想像した通りの大人な対応ができる方が集まっているので、その他で特にセンシティブに感じていることはありませんね。ここのところは、あんまり口うるさくしないように気を付けています。
ワンルームマンションの管理だと、割と口うるさくなることが多いとか?
岩瀬さん 通常のワンルームだといろんな注意書きをベタベタ貼っちゃうことがありますね。シルバーストーンではあまり貼らずにすんでいます。なぜかというと、必ず入居前に私かもう一人の担当が契約や施設の詳細を説明する為に、長い時では2時間程度の時間をかけて入居者の方と面談しているからなんです。大半はバイクの話になってしまうんですけど、先程の垣根の低い・優しいフレンドリーな性格もあいまって、この時間の会話を通して、僅かかもしれませんが我々と人間関係ができた上で入居して頂いているからだと思っています。社内では、シルバーストーンは入居者の皆さんの顔が見えてるなっていうのはよく言われます。
みんなで育てる家、時間が紡がれるような場所にしたい
どのようなライフスタイルを提案したいと考えていますか?
岩瀬さん なかなか上手に伝えられないですが、みんなで育てる家にしたいと思っています。たとえば、ライブラリーには空きスペースがたくさんあるんですが、ここに入居者の皆さんが要らなくなった雑誌や本をどんどん置いてってほしいなと思っています。10年、20年経てば趣味の図書館みたいになると思うんです。みんなで育てる図書館=シルバーストーンという感じですね。これら本を寄付してくれた卒業生が、自分が寄付した本や仲間たち、この物件を懐かしく思って、「3年たったけど遊び行っていい?」って遊びにきたり、交流もしたり。みんなが懐かしく帰ってこれる場所が理想です。考えただけでも嬉しくなってしまいますね。
それとこの空きスペースですが、本だけじゃなくて、ガレージのキャビネットも同様なんです。つまり、みんながバイクをいじったりレストアしたりして、要らなくなったネジやナット・アルミの端材などがキャビネットの空きを埋めていく。それを他の入居者が自分のバイクでつかう。時代を超えてシェアする。
皆さんとこの物件を育てるという部分は実現したいなと思ってます。そのための余白の空間をちゃんと作りましたので。そして、この余白だった部分こそが、将来、この物件の大きな魅力になってほしいと思っています。
いろいろなエピソードや思い出が積み重なって、味になって。
岩瀬さん そうですね。先程も少し触れましたが、卒業生が遊びに来てくれるっていうのはすごく楽しそうだなと思ってます。「今度のツーリングいきますよ!」「おもしろいバイク乗り入りましたか?」「なんだまたバイク買ったの?」みたいな、ちょっとしたきっかけさえあれば、もうそれだけで一杯やれる。バイクっていう共通の趣味・シルバーストーンでの共通の仲間、これだけで話題には困らないですからね。
シルバーストーンの今後の展望について、なにか。
岩瀬さん 展望はいくつかあります。ひとつは、ツーリングや飲み会等とは別に、定期的に公開イベントを仕掛けていこうと思っていることです。第1弾となりますが、トークショーを9月14日にやります。バイク雑誌等でお馴染みの伊丹孝裕さんと多聞恵美さんをゲストに迎えて行います。入居者の皆さんに喜んでもらえる、個人では実現が難しい、シルバーストーンならではのイベントを仕掛けて行きたいと思います。あとは…ちょっとこれは私事に近いのですが。
どうぞどうぞ。
岩瀬さん いつか、入居者のみんなとレースに出たいなって思ってるんですよ。シルバーストーン三軒茶屋チーム。定期的にレース参戦している知人に「レースを軽んじるな」と少しばかりお叱りを受けたりしたんですが、課題をクリアして、夢ですからいつか叶えたいですね。
本物件は、従前のライダーズマンションのように「単にバイクを楽しむ」「大切に扱う」だけの賃貸住宅ではなく、その先にある「バイクを通じた『仲間との関わり・繋がり・暮らし』」によって『生活の豊かさや人生の充実感を感じてもらうこと』を狙いとする仕立てになっております。
上質なライブラリースペースとメンテナンススペースには、自然との人が集まってくような仕掛けがあります。バイク関連の書籍・雑誌(1000冊超)、コーヒー、JAZZ、大型TV、バイクがいじれる環境などです。
多くはありませんが、書籍・雑誌はJAZZ・車・自転車・時計・ビンテージ物など多趣味に設置。仲間とバイク以外の趣味でも繋がれば、親交はより広く深くなると考えて設置しました。(入居者の皆さんが様々なジャンルの趣味本を持ち合って、ライブラリーを育てて欲しいと思っています。)
どうか、当館へのご入居を機会に、新しいバイクライフ・新しいライフスタイルをはじめてみてください。きっと新しい自分の発見ができるものと信じております。