シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
自由を求めたつもりもなかったけれど、いつの間にか選んでた。
2012年の年の瀬に訪れた「Friendship Apt」は、既に15年の歴史を重ねた、しかし最初からシェアハウスとしての利用を前提に建てられたアパートメントでした。
15年前というと、シェアハウスの在り方も現在とは大分違います。そう、いわゆる外人ハウスの時代です。Friendship Aptも例に漏れず、中長期に渡って日本にやってくる外国人をメインに想定し、これまで長らく歴史を重ねてきたというわけです。
とりわけ“外人ハウス"というキーワードを取り上げるのにも理由があります。
フランクで気の緩むスケール感の大きな設備たち。言ってしまえば大雑把。使いやすいところにあれば良い、共用部にあるものは誰かが使ってもそれもまた良しという精神が根底にある故に、整理整頓は指定の場所にきっちりと…というより生活感に溢れた人間味のある空間が出来上がるのです。
細かい部分を見れば、壁に穴が空いた時(!?)の対策がしっかりと施されていたり、部屋のドア枠が壊れないよう(!?)やたらと丈夫なモノを選んでいたり。エピソードを聞く度に、想像の斜め上をゆくワールドワイドなライフスタイルを感じることができます。
そんなこんなで、掘れば掘るほどオモシロい外人ハウス(羊社のスタッフのなかにも何人もFanがいます)。ただ、「迂闊に手を出せるものなの?」と不安が拭えない方も多いんだろうな、とも思います。
というわけで、15年紡がれてきた歴史と運営管理、そして此処で日夜起こっているエキサイティングで贅沢なライフスタイルを見ていきたいと思います。
最寄りの大井町駅からの道のりは、おおよそ8分。
大手薬品会社の本社ビルや、有名なIT企業があつまるモダンなビル群が建ちならぶ街を歩いていたはず…なのですが、行き着いた先はわさっとした緑道。大きな公園沿いにある、“ちょっと近道"的な小道を進むこととなります。
見逃さないで下さいね。網フェンスの一部、この扉になったところがシェアハウスへの最短ルートなのです。(補:大きく回り道をすることもできます。)
扉の先には、緩やかなステップが数段。その先に見えるタイル貼りの建物がシェアハウスです。
シンプルなサインは年を重ねることで、いつの間にやら味わい深くなったようです。外人ハウスは、こういうところで引いたら負けです。
Friendship Aptは数部屋単位のユニットが並んだシェアハウスです。おそらく、ワンルームタイプのシェアハウスの感覚に近いかと思います。
共用部は大まかに中庭のデッキラウンジと、このエントランス入ってすぐにあるラウンジの2箇所が設けられています。
ラウンジと聞いて思い浮かべがちなTVを見たり団欒したりという光景とは随分ことなりますが、エントランスに近いこともあり人が行き交う頻度は高め。
ごろりと置かれたチェアとソファは座り心地もよく、ついドサッと腰を落としてしまいたくなります。
そして腰を掛けると目に映るのは、やけに充実している珈琲グッズ。特に、無造作に置かれた麻袋の中身が気になります。
麻袋の中身を確認すると…、正解はコーヒー豆。概ね予想は的中…でしたが、百点満点の回答ではありませんでした。
なぜならば、麻袋の中身がローストする前のコーヒー豆だったから。
定期的に様々な種類のコーヒー豆がやってくるらしいのですが、それらは全て此処でローストするのだそうです。
コーヒー豆は、煎ってから一晩~二晩寝かせたほうが美味しいのだとか。
ラウンジには日毎に分けてローストされたコーヒー豆が入った小瓶がならんでいます。時間の経過や煎り具合で珈琲の味の違いを楽しむ。珈琲のうんちくをひとつやふたつ語れるほどに、どっぷりとその世界にはまってしまいそうです。
コーヒーの香りは人を寄せ集めるのでしょうか。
事業者さんとラウンジでエスプレッソ片手に話している間に、何人かがすれ違い、またマイマグカップを持参してコーヒーを淹れていました。
ちなみに、コーヒー豆を自分でローストする時は、都度、事業者さんへ確認が必要とのこと。焙煎時の煙の量がすごいので、下手をすると消火アラームがなってしまうのだそうです。
ところで、エントランス前に小さなラウンジ的スペースをつくってしまうのは、外人ハウスでは割と定番の技。
そのエントランスからさらに奥手の方へ抜けると、素晴らしいデッキラウンジが広がっています。
約200坪あるという広い敷地のなかで、建物に囲まれるように配置された野外デッキラウンジ。
ステージの上部に張られた特大シートと配置の妙で雨・風の影響を受けにくいようになっていて、事業者さん曰く、野外でありながら「雨の日、風の日関係なくガシガシ使える」とのこと。
春・夏・秋と3シーズンは存分にくつろげる、まさに青空リビングと化しそう。もちろん、ストーブで温まりつつ白い息を吐きながらコーヒーを一杯、という冬のシーンも悪くはなさそうです。
デッキラウンジには、シェルチェアやレザーチェアなど本来リビングなど屋内用の家具が並びます。
屋内のリビングをそのまま屋外に持ってきたような、不思議な空間。この居心地の良さと開放感が共存する感覚は、とても新鮮。
よく見れば真空管アンプやDVDプレーヤーまで完備。
音楽を聞いたり、プロジェクターとスクリーンを使って映画を楽しんだりできるわけです。夜空の下のプライベートシアターなんて、なんとも魅力的ではないでしょうか。
広く開放的なデッキラウンジは、時折BBQパーティなどの会場にもなります。
BBQコンロはもちろん、炭にもこだわりがあるそうで、ステージの裏には備長炭を切らさずストックしてあるのだそう。
大型コンロでは、大きなステーキやソーセージを一度にどっさり焼くことができます。
プライベートパーティで50名前後、多い時には100名強集まることもあるイベントごとは、大体は入居者さんが各々で企画しているというのも面白い話です。
なにより、日々営む暮らしの中で空を見上げる機会が増える。多少の賑わいが嫌いでなければ、ふわーっとストレスも空の彼方へ飛んでいきそう。
晴れた日には洗濯物をずらっと干して、心身ともに日光浴したいものです。
それでは、住居スペースを見てゆきます。
扉の先は、それぞれ2LDKの間取り。2つの部屋と共用のキッチン・リビングがあります。
こちらが123号室と124号室専用の共用部。リビングを中心にキッチン、洗濯機などの生活空間が広がります。
キッチンの広さは程々。手頃に、手軽に料理を楽しむにはちょうど良いサイズ感かと思います。
リビングは2部屋用の共用部としては広く感じます。もし、お気に入りのダイニングテーブルがあるのであれば、持ち込む余裕はありそうです。
水回り設備も各ユニットごとに設けられています。
バスルームはこんな感じ。ユニット内専用のバスルームなので、あまり時間を気にせず、ゆっくりくつろぐことができそう。
トイレはごく普通のものですが、不便はないかと思います。
それでは、各部屋の様子を見てゆきます。
左手の引き戸の先が123号室、右手が124号室です。
では、まずは123号室から。
奥へ伸びる細長い間取りが印象的。ベッドやデスク、テーブルといった家具は備え付けとのことです。
パッと見では分かりづらいかと思いますが、実はフローリングやドア枠にもマニアックな工夫が凝らされています。
なにせ、設計段階では屈強な(人もいる)外国人達がメインターゲット。フロリーング材は万が一の土足対策として店舗用の汚れに強いものを、ドア枠は多少の衝撃では壊れない四方枠が用いられています。
このあたりの念入りさは、長年に渡る運営ノウハウがモノを言っていそうです。必ずしも現代シェアハウスに継承されていないようなノウハウも、外人ハウスの時代には必要だったんですね。
こちらのTVも備え付け備品とのこと。もちろん各部屋にTV端子も配備されています。
年季が入りぎみのクローゼットは、それでもアウターの数が多くなければオールシーズン分の洋服を収納できそうです。
それでは、おとなりの124号室へ。
間取りは123号室を反転した感じ。ただ、収納部分が多い分、広さは若干コンパクトに感じます。
目を引く発色の良い黄色のペイントが施された壁は、先住人の仕業なのだとか。
また、壁の裏には垂木が30cmごとに渡されているとのことで、吊り棚等を取り付けることもできます。穴埋めなどの補修も簡単にできるのだそうで、よくできてます。
画鋲を指すにもどこか気後れする(本当は良いのですが)昨今の住宅事情、思い通りの空間を自分の手でつくりあげる自由があるのは、とてもバリューのあることだと思います。
では実際に暮らし始めると、どんな感じになるのか。次のユニットで様子を見てみます。
こちらは115号室と116号室の2LDKタイプのユニット。撮影時、115号室は既にお住まいとのことでした。
共用部のリビングは生活感はありますが、整理整頓されている感じ。
キッチンまわりも広さは十分。ひとり暮らしのワンルームに比べると、大分余裕のある空間ではないかと感じます。
バスルームも例に漏れず十分な広さ。しっかりした脱衣室があるのも、あたり前ですが嬉しいところ。
ウォシュレットや暖房便座機能はありませんが、トイレもほどよく余裕のある、ホッとできる空間です。
では、116号室を見てみます。
揃えられた家具・家電はすべて備品とのこと。各部屋によって、それぞれテイストや備品の内容は変わるそうです。備え付けの家具類がかなり多いのも、外人ハウスらしい仕様です。
特にベッドに関してはこだわりのマットレスを選んでいるとのこと。ぜひ、現地でこだわりの弾力を確かめてみて下さい。
ちなみに、TVのサイズは24〜40インチ、部屋によって異なります。大きさにこだわりたい人は、随時空室チェックしたほうが良いかも。
最後に、こちらが127号室。
玄関ドアを開けると左手に寝室、右手に水回り。
ユニットではなく、キッチン、水回り設備もろもろ揃った個室タイプとなります。
各ユニットの共用部に比べるとかなりコンパクトではありますが、全て専有部と考えるとなかなか贅沢な空間。
洗濯機スペースも確保されています。
ちなみにキッチンはこんな感じ。毎日料理をする方は少し工夫が必要そうです。
寝室はこんな感じ。シンプルなつくりです。
収納スペースが確保されているのが良いですね。
クローゼット脇の凹みに置かれたデスクもピッタリ収まっています。
玄関脇のドアはバスルーム。
バスルームは3点ユニットとなります。
自転車置場はデッキラウンジ脇に。
バイクも駐輪可能とのことです。
最寄り駅は各線・大井町線。JR京浜東北線、東急大井町線、りんかい線の3路線が乗り入れるターミナル駅です。
JRを使えば品川までひと駅(3分)、東京まで15分、山手線に乗り換えて渋谷まで10分と、都内主要駅へのアクセスは良好です。
また、大井町線で自由が丘や二子玉川まで乗り換えなし。休日のお出かけ先も広がるかもしれません。
冒頭の緑いっぱい散歩道が嘘のようですが、アトレの入った駅ビルがあったり大きなバスターミナルが整備されていたり、使い勝手の良い駅だと思います。
「Friendship Apt」運営・管理されるのは「Analog Design Lab合同会社」さんです。
話を聞けば、シェアハウス運営に四半世紀以上携わっているという、酸いも甘いも知り尽くした大先輩。
ただ運営に対する姿勢は、現在もなお意欲的。日々の勉強、研究を重ね、些細なことのアップデートを欠かさない、ある種理想的な事業者像ではないでしょうか。
毎日のコーヒーの焙煎をはじめ、こつこつとした積み重ねから生まれる独自のコミュニティは、行き交う住人さん達の様子や会話からも深く根付いたものだと感じます。
また、ジャーナリスト志望だったという事業者さんのお話も、個人的にはオススメです。深く海外を渡り歩いたからこそ話せる美味しいもの、遊び方、カルチャーの違いなどなど、掘れば掘るほど興味深いトピックが出てきそうです。
物件のとなりには、以前、探検隊記事でも取り上げた「フレンドシップハウス 大井町」もあります。
歩いて10歩以内とすぐ隣。互いの共用部を行き来することもできるとのだとか。
映画やアート関係者が多く集うスポットになっているとかいないとか。廊下の現状については皆まで言わないことにしますが、味の出方はいい塩梅になっています。
2棟それぞれのキャラは少し異なりますが、名の通り交流のしやすい緩やかな空気が流れています。
ズバリ暮らしを楽しみたい方、人生を豊かに謳歌したいと考えている方は、チェックしておいたほうが良いかと。
「こ、これは(…!)」となっている方、ぜひコチラよりお問合せをどうぞ。
集まる笑顔が、場をよりいっそう魅力的にしてくれます。
この賑わいも自然体。新しい日常が扉を開けるかも知れません。
(イシクラ)
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