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不思議で味のあるシェアハウスの空間は、探検と言うよりは、もはや冒険。


本日のシェアハウス探検隊は、築50年の「フレンドシップハウス 大井町」。

元々ガイジンハウスとして運営されていたという物件が、大規模な改装を経て、より独特かつ怪しげな雰囲気へと変化して登場です。隠れ家風・・と言うよりは、秘密基地風と言った方がしっくりくる感じでしょうか。

不思議で味のあるシェアハウスの空間は、探検と言うよりは、もはや冒険。古民家シェアハウスやガイジンハウスの雰囲気に興味のある方は、一緒に楽しんで頂ければと思います。

そうそう、今回は内装をかなり自由に触れる部屋もありますので、セルフで色々やってみたい方も注目です。

今回の探検隊はいつもより縦に長いですが、写真には写らない怪しさと面白さをお知らせするため、ぐいぐい奥地へと分け入ってゆきたいと思います。


と、その前に、ガイジンハウスについて少しだけ説明しておきたいと思います。

ガイジンハウスとは、その昔、シェアハウスが東京に滞在する外国人を中心的な入居対象としていた頃に運営が開始された物件の事。当時シェアハウスにはそれはそれは外国人の方ばかりが住んでおりまして、まるで海外!?いうような異国情緒漂う空間が広がっていたそうです。

今でもシェアハウスにはそんな空気感がある程度は残っていますが、歴史ある物件はそのニュアンスが更に濃いんですよね。

ガイジンハウス的物件の良い所は「異国感」「無国籍感」「マイペース感(色んな意味で)」。逆に人を選ぶのは、海外感覚ならではの「ラフ感(色んな意味で)」でしょうかね。

感覚が海外的でラフであり、オープンからかなりの時間が経っている物件が多いという事は、それは最近増えているようなピカピカ系の物件を期待してはいけない、という事。年季の入った物件が多くなりますし、衛生状態も管理体制によってかなり大きな振れ幅があります。

その辺りを認識した上で、その「異国感」を楽しんでいきたい!という方にとっては、他では得られない大変面白い空間、それがガイジンハウス的シェアハウスというワケです。

物件の特性上好き嫌いが分かれるのはある程度避けられませんが、一般の物件ではレアなハードが得られるのは事実ですので、好奇心旺盛な方は面白いのではないかと思います。

また比較的ラフ目な運営事業者さんが多いので、色々な点で「応相談」だったりするのもポイントになるかもしれません。


というワケで、レッツドン。

何の変哲もないシェアハウスの外観。

大井町というとかなり都会なイメージがありますが、建物は大通りからは100メートルほど路地を入った場所にあるため、意外にも静かな環境です。

緑が多めの玄関のドアを開けると、そこには・・

一直線の懐かしい廊下がズドーンと視界に。

壁面には点々と和紙を使った行灯風の照明が並び、その間に専有部のドアが幾つか見えます。何だか、昭和の下宿な感じです。

玄関には靴箱は用意されておらず、内部には靴を履いたまま入るスタイル。ただし、傘立てはちゃんと用意されています。

運営事業者の「有限会社ストックマン」さんによれば、足元のカーペットはホテルで使われているものと同じ素材なのだそうです。古い建物なので、音が響かないようにとの配慮から採用を決定したのだとか。


それでは、まずはラウンジから見てみます。

よーく見ると様々な部分で相当な年季が入っていますが、全体的には居心地の良さそうな、悪くない雰囲気。「あら、いいじゃない。」と思えたあなたは、ガイジンハウスを検討する資格アリ、と言えます。

壁面の塗りもお洒落カフェで時々見るような、そんなアンティークな印象を受ける色味です。ま、お洒落カフェと違うのは、これがリアル・アンティークだってトコロなんですけどね。

次はちょっと回り込んで、奥の方に見えるソファに腰掛けてみることにします。

目の前にはどっかりと男気のある黒いソファが。英字新聞も普通に置いてあります。

色遣い、家具の形、配置も含めて雑多な感じなのですが、不思議と違和感無く溶け込んでいるのは、年季の入った空間の為せるワザ。

ソファ脇の壁にはダーツマシンを発見。

とりあえず、本気出して真ん中を狙ってみました。

続いてキッチンのシンク周りはこんな感じ。

基本的に調理器具の数はどれも多めです。

ほら。

こんな所にも、歴史を感じるような気がしなくもありません。

シャワールームの注意書きは、何とマジックで壁に直書き。ガイジンハウスだった頃のノリをかなり感じます。

うーん、ワイルド。

ちなみにトイレはウォシュレット付きです。


そろそろ2階へ行ってみたいので、玄関脇の階段まで戻ります。

階段の踊り場から先は、年季が入っていい感じで表面が削れた「板」が足場を支えます。

ちょっとドキドキします。

踊り場には、アジアな雰囲気を醸し出す木彫りのレリーフが鎮座。

ドキドキ階段を上りきると、2階に到着です。

なぜか背筋の伸びる椅子が置いてありました。


では、専有部を見てみます。

215号室はこんな感じ。洗面台の前で靴を脱いで、部屋に入ります。

洗面台周辺はちょいと年季を感じますが、全専有部に付いていますので、何かと使い勝手は良さそうです。

希望があれば専有部用のPCも無料で貸し出して頂けるとの事(珍しいですね)。また、専有部内からも有線LANでネットの利用が可能という事で、意外にもIT環境は充実。

冷蔵庫も各室に設置可能という事ですので、必要な方は入居の際にレイアウトを含めて相談してみて下さい。

こちらは216号室の様子。リフォームされた室内はピカピカ。

但し、リフォームがノータッチの洗面台が気になるようでしたら工夫が必要です。

専有部の入口は今の所ノブ付きの開き戸タイプのドアと引き戸が混在していますが、引き戸は動かす度に軋(きし)むので随時開き戸タイプに交換していく予定とか。

219号室はイタリア製のベッドが付いています。

TVは押入れの中に。赤いカーテンが目立ってます。


さて、最後は俄然注目の104号室。

がらーんとして、何もない部屋。

でも、見逃せません。何とこの部屋、入居された方が、自由に内装をいじって良いのだそうです。

実は冗談半分、期待半分で僕がリフォーム前の専有部について提案をしてみた所、すんなりその場でOKとの返事を頂いてしまったというのが実際の経緯だったりします。

構造躯体をいじらなければ、という条件付き(当たり前)ですが、後はお好きに作ってくれて良し。壁を塗るのも、絵を描くのも、 年季入り過ぎな洗面台をお洒落シンク&タイル張りに取り替えるのも、畳をフローリングに張り替えるのも、ぜーんぶOK。

ペンキや材料についても、ある物は使って良いから!と、ちょっとノリノリなコメントまで頂戴しちゃいました。画鋲一本壁に刺すのでも躊躇しがちな賃貸物件において、こういった計らいは貴重です。

そんな風に考えると、この生まれたままの姿の押入れだって、無限の可能性を秘めている事に気付くはずです。

建築や設計を学んでいる方、大工気分を味わいたい方、壁を塗りまくりたい方、一度フローリングを自分で敷いてみたい方、将来はセルフ・リノベーションで1棟仕上げてみたい方、まずは肩慣らしに、いかがでしょうか?

本当の意味で自分好みの部屋に仕上げることが出来ます。個人的にはメチャクチャ魅力的ですが、果たしてひつじ不動産のユーザーさんの中から、よし、俺に任せろ!と名乗りを上げる人が出てくるのかどうか、心配と言えば心配ではあります。

そんなワケで、未来の104号室の入居者さん、完成したら是非ともひつじ不動産にも見せて頂戴。


さて、今回じっくりたっぷり探検した築50年の「フレンドシップハウス 大井町」ですが、運営をされるのは「有限会社ストックマン」さんです。

20年以上もシェアハウスを運営しているという事で、ガイジンハウスと呼ばれていた頃から、現在のデザイン物件等が続々登場するご時世に至るまでの時代の変遷を、じっくりと見てきた生き字引とも言える数少ない存在です。

何でも若い頃はカメラマンとして海外を渡り歩いていたそうですから、面白い話が聞けるかもしれません。

今回の大規模なリフォーム・・もとい改修工事は建物の構造の強化を主眼としていて、建築当時から現在まで頑張ってくれていた木材の歪みを補強されたのだとか。

かなり築古ではありますが、ある程度の地震なら持ち堪えてくれるのではないでしょうか。

立地としては希少な品川エリア、おまけに最寄り駅の1つは大井町駅。実は競争率は高めですが、ピカピカしてなくても味と歴史があって自由な気風に興味のある方は、コチラから問合せをどうぞ。

本気でセルフ・リフォームしてみたい方も募集してますからね。

(サトウ)

このフレンドシップハウス大井町は、当社の運営している建物の中でも一番古く築50年経ています。また当社が外人ハウスとして運営管理し始めて25年近く経ています。その意味で歴史的な建物とご理解ください。最近多くなった新築のようなリフォームとは無縁ですが、...

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